ICI療法(陰茎海綿体注射療法)とは?

ICI療法 1982年にフランスの血管外科医によって発見された、陰茎海綿体注射による治療法です。

先進8ヶ国の中では唯一日本だけが認可されていない治療法で、自己責任で行う必要があります。しかし「ED治療薬が効かない」「持病などでED治療薬が服用できない」というケースにも治療効果が認められています。そして数ある治療方法の中で最も即効性があり、注射後5分~10分で勃起が起こるのが特徴です。

ICI療法(陰茎海綿体注射療法)のメカニズム

勃起は男性器の中にある海綿体というスポンジ状の組織に血液が流れ込むことで起こります。通常は性的な刺激を受けると血液が流れ込むのですが、このとき血管を縮まらせる働きをする酵素(PDE-5酵素)が作用すると男性器内の血管に血液が流れ込まないため勃起しなくなってしまうのです。

ICI療法(陰茎海綿体注射療法)はペニスの海綿体に薬剤を直接注射することで、ペニスの血管を拡張し、強制的に勃起を促します。ED治療薬との大きな違いは、陰茎海綿体注射の場合は性的刺激が無くても勃起に至り、数時間の維持が可能となります。(※効果には個人差があります。)

注射を直接ペニスに打つため、痛みなどを心配して敬遠されがちな治療法ですが、使われる注射針は非常に細く、注入する薬剤の量もごく微量です。

勃起の発現が早いことから、従来は病院から急いで帰宅しなければいけないなどの制約が多くありました。現在も日本では自己注射は正式に認可されていないため、自己注射を希望する場合は医師と患者の自己責任で行うことになりますが、医師から指導を受ければ可能となります。

勃起のメカニズム

ICI療法(陰茎海綿体注射療法)の副作用

ICI療法には下記のような副作用があることが確認されています。

【主な副作用】
  • 陰茎痛
  • 持続勃起症
  • 海綿体繊維化
  • 不整脈、めまい、顔面紅潮

これらの症状は必ず現れるわけではありませんし多くの方が心配されるほど深刻なものではありません。ただし4時間以上勃起が持続してしまう場合は、病院での緊急の処置が必要となります。

陰茎海綿体注射療法が開発された当初は、パパベリンという薬剤を使用することが多く、持続性勃起症や海綿体が繊維化してしまう陰茎海綿体繊維症などの副作用が見受けられました。しかし現在は、プロスタグランディンを始めとする複数の薬剤を個人の症状などに合わせて調合を細かく変えているため、副作用が少ない治療法となっています。(※症状の程度や症状が治まるまでの時間には個人差があります。)

ICI療法を動画で解説

ICI自己注射の症例経験が豊富なことで有名な弘邦医院の林先生による解説動画です。ICI療法の特徴や効果などについて分かりやすく解説されています。

こちらの動画もご覧ください。【ED治療】ドクター林のICI療法

ICI治療についてのQ&A

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    田舎に住んでいる為、近くにICI療法を行っている病院がありません。片道3時間かけてICI対応の病院に通っています。なぜこんなにICI療法対応の病院は少ないのでしょうか?

  • ICI療法に副作用はある?

    ED治療薬に副作用があるように、ICI療法で使う薬にも副作用がありますか?また、あればどんな副作用がありますか?

  • ICI療法は勝手に勃起する?

    ED治療薬は飲んだだけでは勃起しないと聞きましたが、ICI療法は何もしなくても注射を打つだけで勝手に勃起するんですか?

ICI治療についての体験談

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