自分の性器官と向き合う
フランスの心理学者が書いたフランス人のセックス観を参考にしながら、いくつになっても身体と心で愛し合える夫婦になろうという提案をしています。前回に続きポイントをお伝えします。
深い言葉その2
“自分の性器を自立した人格として扱う”
この章を読んで、私も気づきを多く得ました。これまで数多くのセックスができない悩み、セックスがしたくない悩みを聞いています。セックスレス期間が長くて濡れにくくなった、痛みで挿入が苦痛という意見は普通に耳にしています。しかし、自分の”性器官”を単独で見つめ、向かい合うよう考えたことはありませんでした。
心が折れてしまうと性器官も退化する
確かに年齢を重ねると性器官がいつも自分の思い通りには動かない。セックスは相手があって成り立つ行為。相手が勃起して女性を求めているとき、女性側も気持ちは受け入れたいと感じているのに、性器官がうんともすんとも言わない。なんとじれったいことでしょう。そして女性にとっては酷な状況です。
心と性器官は別のもの。心が折れると性器官も退化することに私は気付きました。「年のせい」とあきらめるなかれ。この本では性器官をメンテナンスするとともに、常に自己評価を高めておくことがセックスには大切だと説いています。
セックスを諦めずに日々を内面から充実させる
「私のセックスなんか気持ちよくないだろう」「年取って、ゆるくなってるだろうし、濡れないからつまらないだろう」そんな劣等感は持たないことです。日々、内面をいい状態にするために運動にもファッションにも興味を持つことを怠らない。他人を大事にし、好奇心を持ち続ける。自己イメージが美しければ性器官だけ老化してしまうことはないのです。
この生き方をしているフランスの女優さんは自分の身体を気持ちよく官能的で精神的快感を得るために維持しているそうです。なんと80代。
我が国のセックスに悩む30代、40代などまだまだひよこ世代です。女性の性に関して光を与えてくれた事例に感謝しました。
マリー・ド・エヌゼル著 二松まゆみ 帯