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人物紹介:順天堂大学医学部附属 順天堂医院 医学博士 久末伸一
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順天堂大学医学部附属 順天堂医院で「メンズヘルス外来」、また、メンズヘルスクリニック東京にて男性更年期(LOH症候群)に取り組んでおられ、メンタル、性機能あらゆる分野で悩む男性患者さんのために日々向き合っておられます。

メンズヘルスクリニック東京
http://www.menshealth-tokyo.com/
順天堂大学医学部附属 順天堂医院
http://www.juntendo.ac.jp/hospital/

女性が知りたいパートナーのED事情 vol.4

第3章 新しいED1000での治療

二松対談vol.4画像1三松真由美(以下、三松):いろいろ話題がED以外のところにも及んで楽しいですが、今日、私が一番お聞きしたかったメインテーマは新しい治療方法「ED1000」についてです!そちらについても伺います。ED治療で、一番多いのはバイアグラ、レビトラ、シアリスといったお薬を処方することですよね?それで大体の方が改善されますか。

久末伸一医師(以下、久末):そうですね。PDE5阻害薬の処方で治る方というのは、だいたい総合的に7~8割の有効率です。
無効な方も2~3割はいらっしゃるんですよね。で、これまではそういった無効な方への治療法というのがなかなか無かったのですが、今は「ED1000」による衝撃波を当てる治療が出てきました。

三松:衝撃波なんですね。

久末:僕たちは「低出力体外衝撃波」と呼んでいるんですけれども、そういった治療法を、イスラエルのある企業が開発しまして、元々は心筋梗塞で手術も何も出来ないような、もうあとは死を待つだけっていうような方に、ダメでもともとということで衝撃波を与えてみたところ、劇的に血流が再開して、今まで歩けなかったような方が歩けるようになったと。

三松:そうなんですか。血流が鍵なんですね。

久末:そうなんですよね。そこで、これは血流を良くすることが出きるのではないか、であれば陰茎に照射すればというのが「ED1000」開発までの流れだったと思うんですよね。

三松:はい、わかりました。

二松対談vol.4画像2久末:僕は基礎実験と臨床実験とずっと携わってきて、やっぱり実験でなにか結果が出たものを応用するというのが普通なんですよね。一番最初に臨床実験した先生は、イスラエルのバルディ先生というんですが、実は僕も後にバルディ先生と同じ思いを抱くワケなんですけども、この衝撃波の治療に関しましては、人に対して試しにやってみたら良かったというだけのことですから、正直、バルディ先生も効くわけないと思っていたようです。
最初はまったく信じてなかったのだそうですね。
僕自身もそうでした。こんなの効くわけないって思いながらやっていました。

三松:興味深い意見です。

久末:この治療というのは何度も施術をしなければいけないのが特徴で、最初は心筋梗塞に対してうまくいった施術内容をなぞって、その通りにやってました。週に2度ですね。1回300発の衝撃波照射を5回ですので、トータル1500発。これを週に2度行います。

三松:1500発の照射!なんだか、言葉を聞いただけでも凄い治療のようです。

久末:300発ずつを、陰茎の先端、真ん中、根本、あと陰茎というのは下の方に「脚」と書いて“キャク”という部分がありまして、それが2本、左右に別れているんですね。そこにも当てますから合計5箇所ですね。で、それを週に2回行います。

三松:なるほど。

久末:最初の3週間はそれをやって、その後3週間はお休みするんですね。その次また3週間、週に2回というメニューをこなして、合計12回の施術です。それを行うので結構長い期間かかります。

三松:患者さんにとっては大変ですね。期間が長いというのは。

二松対談vol.4画像3久末:大変なんですよ。ですからやっている間、僕はこんなの本当に効くのかな?って思いながらやってましたけど、実際に患者さんの声を聞いてみますと、2パターンいらっしゃって、やっと2~3回目くらいで「先生、今まで早朝勃起がなかったのが出てきましたよ!」とおっしゃる方がいたり。

三松:モーニングエレクション。

久末:はい。もう1パターンは結構経ってから、「だんだん勃起の硬さが増してきました!」といわれるような方とか。

三松:なんと。(感嘆)

久末:僕らのところで「ED1000」の治療をされた患者さんをトータルで見てみますと、だいたい有効性は6割くらいですね。

三松:6割ですね。

久末:やっぱり100%ではないんです。
ただこの6割の方たちっていうのは、それまでバイアグラなど無しでは挿入できなかった方ですので、そういった方々がバイアグラ無しでも挿入できるようになったんですよね。

三松:素晴らしい。男性の方からすると嬉しいでしょうね。

久末:ええ。だからそういった意味ではね、かなり有効性が高い方に入るんじゃないかなと思います。

三松:なるほど。そうですよね。

二松対談vol.4画像4久末:実際、PDE5阻害薬であるバイアグラ等を使ってでも挿入できなかった人たちであっても、挿入できるようになった方もいらっしゃいましたので、ベースラインの勃起能を上げるっていう意味では非常に有効なのではないかなと思いますね。

三松:そうですよね。ED1000はいつ出たものなんですか?

久末:3年前くらいですかね。臨床試験にかかる時間が先ほど言いましたように結構長い期間かけて治療しないといけないので、そんなに多い数の患者さんではないんですが、それでも50人くらいについて検討をしてみたところ、6割くらいの有効率ということでした。

三松:その治療期間というのは、最終の治療が済むまではセックスはできないんでしょうか?

久末:いえ、もちろん普通にして頂いて構いません。

三松:何か副作用はありますか。照射時に痛いとか熱いとか、そういったことはあるんでしょうか?

二松対談vol.4画像5久末:衝撃波の力としてはものすごく抑えていまして、だいたい衝撃波というのは泌尿器科の医者にとっては馴染みが深いんですね。どうしてかと言いますと、結石の治療で始ったのが衝撃波だったからです。そのときに使う場合の衝撃波の出力のだいたい5分の1くらいの出力でやりますから、ほとんど痛みというのは感じないです。

三松:ふむ。なるほど。

久末:もちろん「パチン、パチン」という(衝撃波の)感じはあるんですけど、僕自身もやったことがありますが、まったく痛みのほうは気になる程度ではないですね。

三松:ではちょっとジンジンするから治療中は奥さんとなかなかセックス出来ないとかそういうことは?

久末:ないですね。

三松:これはまだ全国の女性がたはあまり知らないED治療だと思うんですけど、この治療が出来る病院というのは少ないのでは?

久末:はい。ただ、今ですね、ようやく増えてきているところなんですね。僕の聞いているところですと日本ではED1000の機械が40台くらい入ってきているようですね、クリニックを中心に。

三松:そうなんですか。

二松対談vol.4画像6久末:まだ厚生省認可を受けていませんので、そのクリニックの裁量ということでやらせて頂いてますが、僕の今いる順天堂大学でも臨床試験を行っていますし、こちらのメンズヘルスクリニック東京にも入りましたので、今後、費用なども決まっていくと思います。

三松:こちらにも入ったんですね!

久末:はい。ただ一般的にはだいたい全部の治療が終わるまでに30万円くらいですね、かかるというふうに言われています。

三松:ふむ。女性の美容治療もそのくらいかかる場合もあります。

久末:そうですよね。この治療をやって非常に患者さんに喜ばれるのが、朝立ちが出た!という点なんですよね。それが凄く喜ばれます。

三松:まさに、「男性のみなぎる力」の復活だと思います。

久末:いま二松先生のお話に女性の美容・お肌っていうのがありましたけど、それと男性の早朝勃起っていうのはですね、似ているところがあるなと思っているんですよ。

三松:ツヤツヤだと気持ちがアガるとかですか?

久末:そうなんですそうなんです。男性も、朝勃起して目覚めるというのは、ものすごく自分の若さを感じさせてくれるんですよね。だから女性があれだけ自分のお肌や美の維持にお金をかけるのも、僕ら男性にとっては理解がしづらいところなんですけど、男性が朝立ちのある/ないに重要性を感じるのは、たぶん女性にとってはなかなか理解しづらいことなんじゃないかなと。

二松対談vol.4画像7三松:なるほどね。
女性にとってのお肌と一緒ですよと。
シミとシワがすっかり消え去ったイメージ・・と言いますか。それは嬉しいと思います。

久末:ですから先ほどね、お肌にお金をかけるって話がありましたけれども。こちらで男性が治療にお金をかけるのもね、別に浮気がしたくてっていうことではないんですよね。

三松:そうですよね。男としての自信ということですよね。

久末:その通りです。男としての自信ですとか若さとか、そういったものを維持したいから治療をされるんですよね。

三松:わかってきました。女性も40代になると気になり始めますから、高級な化粧品、サプリ、美容外科、ヘアカラー、ダイエット商品が気になって仕方なくなります(笑)

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