私は日頃、夫婦仲相談所で数多くのかたのお悩みをうかがっています。
対面相談あり、電話やスカイプ相談ありです。
メールでのやり取り件数が一番多いのですが、やはり声を聴きながら、表情を見ながらのカウンセリングのほうが真相をあきらかにしやすいと思っています。
女性の方々が夜の生活に関して何を不安に思っているのか、抱かれない事を辛いととらえているのか、あきらめの境地にいるのか、自分の方に性欲がないのか、表情や声のトーンでわかるようになってきました。
先週、対面相談に来られた主婦、N子さんの相談は「自分のセックス観の確認願望は年齢に関係ない」ということがヒシヒシと伝わってくる内容でした。
夫の身勝手な対応で一人悩む日々
N子さんは大学生のお子さんが二人います。
更年期障害の症状もそろそろ出てきました。
下のお子さんができてからだんな様がEDになってしまい、N子さんがいくら寂しいと伝えても「もう男としての役目は終わった」と頑にセックスを拒んだそうです。
それでも N子さんは「肌の触れ合いが欲しい」とサインを出し続けました。
しかし20年、だんな様は「お前の欲求を満たすためだけのセックスなんかしたくない」と断り続けました。
N子さんは街で同世代のご夫婦が買い物をしたり、お茶を飲んでいるのを見かけると「よそのご夫婦はいったいどのくらいセックスがあるの?」と考えるようになり、頭がおかしくなりそうでした。
ED治療薬を試して欲しいと言いましたがだんな様は病院へ行こうとはしません。
今では家庭内別居状態で、会話もほぼなくなっています。
夫に断られ続けた寂しさで女性としても自信をなくす
N子さんは長年だんな様に拒まれて来たので女性としてすっかり自信をなくしていました。
「もう、このまま女の悦びもしらないままおばあさんになりそうで悲しいです」「二人の子供達ですらエッチな話で盛り上がり、楽しそうにしているのに、私はセックスのことが何もわからず自信がないから子ども達と性の会話ができません」「新婚時代の数回のセックスでタイミングよく2人妊娠できたのはよかったですが、快楽を伴ったセックスは1度もしたことがありません」「してみたいです。私の身体がかわいそうです」と涙を流しました。
N子さんに限らず対面相談に来られるかたは皆さん、涙ぐんで寂しさをうったえられます。
きっとこの気持ちは男性にはわかっていただけないのではと思います。
次回はN子さんの「セックスの自立」についてお伝えします。