背を向け合う男女ED治療ナビでは「ED治療相談サポートセンター」というED治療に関する症状や病院紹介を受け付ける電話サービス部門を開設していますが、数週間前、そのコールセンターにこのような電話がかかってきました。「ED治療の、予約を入れたいのですが・・・」内容だけなら何も問題ないご相談。こちらとしても喜んで対応させて頂くのですが、問題は、その声の主が女性だったということなのです。

女性がパートナーのED治療を予約する場合も
聞けばその女性は、ご主人がEDになっていて、何とかしたいとの思いで電話をかけてきたとのことでした。「ご予約だけでしたら、別に女性でも問題ありません。しかし、ご来院の際には、ご主人様ご本人がいらして頂く必要があるのですが?」係のスタッフはそう返しました。実はこれまでも、奥様がご主人の代わりに予約だけを入れるというケースは、稀ではあるものの、年に何件かは発生する事案でした。その際、くれぐれもご本人がご来院をと念を押して、確認してからご予約を入れさせて頂くというのが、こういったケースによくある展開でした。しかし、今回のこの女性の場合はそれに留まらず、更に珍しいケースとなったのでした。

女性が切り出した驚きの要望
「ED治療薬を処方してもらえなくてもいいんです。ご相談だけでもさせてもらえないでしょうか?」と電話口の女性は切り出しました。男性ではなく、女性の側が来院して医師に相談。これは初めてのケースだったので、担当のスタッフも驚きを隠せなかったようですが、かなり切実に思い悩んでいる様子だったため、その女性が相談を希望する都内の某病院に確認を取ることになりました。当サイトからの問い合わせに困惑の様子の院長先生でしたが、「そんなに悩まれているのなら仕方ないですね。今回だけの特別な措置ということを理解して頂けるなら、その女性の外来を受けますよ」ということで話しがまとまり、女性のためにご予約を取りつけたのでした。医は仁術―― 院長先生の広いお心に感謝せざるを得ない状況でした。

妻を想ってED治療への意識改革を
何度もいうように、このような事態が起こるのは稀です。しかし、どうしてこのような事態が起こるのかといえば、セックスレス夫婦が増えているという現実だけでなく、男性側が通院に対して非常に腰が重いという現実があるからではないでしょうか。一般的に男性には自分の健康問題であっても危機意識が低く、女性は反対に非常にアクティブで反応が早いといわれています。ましてや、妊娠や出産の願望を抱く奥様であれば尚更です。しかしながらその一方で、夫婦同伴の不妊外来受診を強要したり、排卵日に子づくりを強制したりすることで、「妻だけED」が引き起こされていることを考え併せると、切実であると同時に、繊細で難しくもあることが分かるかと思います。

お互いの気持ちを理解し合わないことには解決の難しい問題ですが、コールセンターに電話をかけてきた女性の気持ちを思うと、もう少し男性側にも勇気を出して頂きたいと思わざるを得ません。ED問題を解決するためには様々なことが必要ですが、男性がED治療受診への意識に目覚め、今以上に前向きに気持ちを改革するということも、重要な要素といえるのではないでしょうか。

※今回のケースは非常に稀であり、相談サポートセンターでは、原則として女性のED外来受診は受付けておりません。男性の代理でご予約する場合であっても、受診時は必ず男性のパートナー様がご来院されますよう、お願い申し上げます。