「ED治療薬と猛暑」
全く関係無いように思われるこの二つですが、実は意外なところで影響が出ることをご存知ですか?今年は全国的に節電が呼びかけられていて、例年よりも暑い夏になりそうですが、特に血圧が低めでED治療薬を服用している方には”要注意”な情報です。
気温で血圧が変わる
あまり知られていないかもしれませんが、人間の血圧は夏場に下がり、冬場に上がることが確認されています。
これは、気温の変化による血管の収縮に関係があり、暑い夏場には、熱を放散する目的で血管は自然と拡張します。血管は拡がりますが、血流量は変わらないので血圧は下がるのです。寒い冬場はその逆で、体温を逃がさないために血管が縮むことにより血圧が上がります。
実際、低血圧による心筋梗塞の発作は夏場の方が冬よりも多いという報告もあります。
低血圧の人は注意
ED治療薬を服用している方、服用を考えている方はご存知かもしれませんが、ED治療薬の服用には血圧の制限があります。最大血圧90mmHg未満または最小血圧が50mmHg未満の低血圧の方と、最大血圧170mmHg以上または最小血圧が100mmHg以上の高血圧の方は、ED治療薬を服用することができません。そして、気温による血圧の変化は5mmHg~10mmHgくらいの幅だということがわかっています。
このことから、夏場に気をつけていただきたいのが下限ギリギリで服用している低血圧の人です。服用後、行為に及ぶ場合は普段より室温を下げたり、体調によってはED治療薬の服用を控えた方が良いかもしれません。
また、健康管理の観点からも、手頃な血圧計などを用意して夏場だけでも常に測っておくことが大事です。
逆に血圧が高過ぎて服用ができない人は、猛暑の影響で血圧が下がり、服用の可能性が出てくるかもしれないので、医師に相談してみると良いかもしれません。しかしその際には、くれぐれも服用は慎重に。自己判断ではなく必ず医師の診察、処方を受けてから服用して下さい。