ジャンクフード以前は「ED(勃起不全)」というと、年配の方が発症する症状というイメージが強かった方も多いと思いますが、近年では若年層でも発症するケースが増えてきました。若年層の間でEDを発症した場合、精巣機能の低下や精子の減少などを伴っていることがとても多く、これらは非常に問題視され始めました。

半世紀で精子の数が減少
世界保健機構の調査によりますと、半世紀の間に人間世界では正常な精子の数が80%から50%へ減少していることが確認され、動物全体で見た場合でも50%もの精子の数の減少が報告されています。精子の数が減少しているということは、精巣機能が低下していると考えられます。精巣機能が低下するということは、男性ホルモンであるテストステロンの減少にも繋がり、これは性欲減退やEDを招く要因の一つになり得ます。そしてその精巣機能の低下の原因の一つとして挙げられているのが、内分泌かく乱化学物質である「環境ホルモン」です。

環境ホルモンの影響
環境ホルモンとは、生活環境中にある化学物質のうち、生物の生殖機能を乱すホルモン作用がある物質を指します。現在は、殺菌剤、防腐剤、殺虫剤、農薬、食品添加物、ダイオキシンなど、約70種もの化学物質が挙げられています。
男女の性欲について、男性の場合はテストステロンによってコントロールされていることが分かっています。環境ホルモンの摂取が原因となり自律神経に異常が出ると、性欲が減退するという報告がなされています。環境ホルモンの摂取が精巣機能を低下させ、性欲減退やED(勃起不全)の若年化を加速させていると考えるのは自然なことでしょう。

このように、精巣機能低下によるEDの若年化の原因は、生活環境の中にもあることがわかってきています。環境ホルモンの摂取を完全に遮断することは難しいことですが、EDの予防、進行を防ぐ為にも、少し意識して生活する必要がありそうです。

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