枕元現在、シアリスの有効性に関しては多くの報告があり、その有効性、安全性は広く認められています。バイアグラやレビトラよりもはるかに長く効果が持続するという特徴を持つシアリスですが、患者心理における他の2つのED治療薬との違いに関する報告というのは見られません。そこである研究チームがシアリスの有効性と安全性、そして患者心理への影響を検討しました。

今回この検証の対象となったのは42名。(平均年齢48.3歳)そのうち17名がバイアグラ、レビトラの何れか、もしくは両方を使用した経験を持っており、残りの25名はED治療薬未経験でした。原則としてシアリスを4回以上服用し、服用前後での評価を行いました。また患者心理への影響については、先行薬剤であるバイアグラ、レビトラとの比較も行いました。

シアリスの効果
効果についての結果は、「挿入できましたか?」の質問に対しての”はい”の割合が、治療前は50.0%、治療後は90.9%。「勃起の維持ができましたか?」は”はい”の割合が、治療前11.4%が治療後には84.1%と、明らかに増加しました。満足度についても、”ほぼ毎回または毎回満足”が31例(70.5%)にのぼり、”時々満足”以上を合わせると86.4%もの患者が効果に満足しているという結果になりました。
副作用については、ほてり6例(13.6%)、頭痛と頭重感がそれぞれ1例(2.3%)でしたが、”副作用なし”が81.8%でした。認められた副作用は何れも軽微で、中等度以上の副作用や副作用による中止例はありませんでした。

患者心理への影響
患者心理への影響では、先行薬剤(バイアグラ、レビトラ)服用経験がある17名に限ると、「①服用時間は決めていましたか?」の質問について、以前は14例(82.4%)が服用時間を決めていたのに対し、シアリス変更後は10例(58.5%)に減少しました。「②(服用後に)性交機会を逃したことがある」は以前は10例(58.8%)に対し、シアリス変更後は2例に減少。「③治療薬の効果が切れる時間が気になる」は以前が7例(15.9%)、変更後はいませんでした(0%)。「④食事を摂るタイミングが気になる」は以前が70.6%、変更後は0%。「⑤よりリラックスしてパートナーと過ごせた」に”やや同意する”以上が77.2%、「⑥日常生活や仕事にも良い影響があった」に”やや同意する”以上が59.1%でした。

焦りやプレッシャーの無い性生活
このことから、シアリスは高い有効性や安全性を示しました。また、患者心理への影響については、長時間作用することにより、服用から性交開始までのタイミングが自由になり、性交機会を逃す機会が減少、そして治療薬の効果が切れる時間を心配する必要がなくなり、性交までリラックスして過ごすことができる「焦りやプレッシャーの無い性生活」が得られるということがわかりました。

バイアグラとレビトラを服用している方の中には、シアリスが気になっている方も多いかと思います。効果が切れる時間や、食事のタイミングなどが気になっている方は、一度試してみても良いかもしれません。