「最近アッチの方が衰えて…」
「俺もすぐ萎えるんだよ、もう歳かな~…」

こんな症状を実感されているのであれば、“歳のせい”やお酒の席での“笑い話”では済まなくなるかもしれません。

目次

EDの主な要因

EDは、何等かの原因で、陰茎部の血管に勃起に充分な血液が供給されなくなることで発症します。その主な原因は、以下の3つに分類されます。

①心因性ED
心因性EDとは、精神的なストレスの影響で、性的興奮が陰茎まで伝わらないことで発症するEDのことです。パートナーからの子作り(排卵日の性行為)強要にプレッシャーを感じたり、飲酒や異性経験不足で性行為に失敗したトラウマでも発症します。特に、不摂生が増える若い世代は心因性であることが多く、放置しているとどんどん悪化していきます。

②器質性ED
器質性EDとは、他の疾患や体の異常によって引き起こされるEDのことです。特に、動脈硬化や糖尿病、高血圧、心臓病等と診断されたことのある患者には、EDを併発しているケースが目立ちます。その為、肥満や糖尿病、高血圧などの生活習慣病が増える50~60代に多く見られる症状です。
更に、器質性EDに起因して心因性EDを併発する“混合性ED”は、片方の原因に対するアプローチだけでは症状が改善しないことも多く、その場合、治療が困難なケースも多くなります。

③薬剤性ED
薬剤性EDとは、勃起不全が副作用リスクのある薬剤を服用することで発症するEDです。一般的な解熱・鎮痛剤や、精神科で処方されている薬の多くにも含まれていたりします。また、他の疾患で処方され、常用しているお薬にも含まれていることがあるので、EDで受診をする際には、直近のお薬の服用歴や、常用薬を医師に伝えることが大切です。

どのような原因であったとしても、EDを発症するということは、身体に異常が起こっていることに違いはありません。

そして、最も注意しなければならないのは“②器質性ED”と診断された場合です。
特に、器質性EDに関しては、生活習慣病・3大疾病と呼ばれる命に係る病気との関わりが深いことから、早期の治療が重要となります。

『器質性ED』=命に係る恐ろしい病気の初期症状!?

上述のとおり、生活習慣病や心臓病などの影響で、血管に詰まりが生じていたり、血液を全身に巡らせるポンプの役割を果たす心臓に疾病を患っていると、体内に充分な血流を供給できない状態に陥ります。

特に、体中に無数に走る動脈のうち、陰茎動脈の内径は、他の動脈に比べて非常に細く、詰まりやすい血管です。
その為、器質性EDとの診断を受けた場合は、生活習慣病や重大疾病の初期症状である可能性があるため、EDだけでなく、生活習慣の改善を心掛けた方が良い状態であると言えるでしょう。

EDは早期受診・早期治療が肝心

人間も生き物である以上、加齢とともに成人男性の身体機能が衰えていくのは仕方のないことではありますが、身体に健康であった状態と比較して、調子が悪いと感じる場合は、身体に何かしらの異常が起きていると理解し、少しでも早く医師に相談することが健康維持には大切です。

“人生百年時代”に突入したこれからの日本で、少しでも長く健康状態を維持できるよう努力するには、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)を向上させることが最も重要と言っても過言ではないでしょう。

特に、健康な性生活は、人生に活気をもたらすうえで大切な役割を担います。「EDかも…」と思うことがあれば、迷わず受診することをお薦めします。