ザルティアの処方は出来るのか？

最近処方が始まった前立腺肥大症に対する治療薬として効果があるザルティアについての問い合わせは多く頂いています。

まず第一に前立腺肥大の症状を6ヶ月以上、又は重度であると診断されている場合は紹介状などをお持ち頂ければ可能な病院もあるかと存じます。
しかし、EDの診察でザルティアが処方されることはありませんのでご了承ください。

ザルティアはシアリスと同成分になり、前立腺の弛緩効果が目的の治療薬になります。
効果としても違うため、成分が同じでもEDに対する効果は別になりますので混同しないようにお願いします。

ED治療薬のシアリスは保険適用外ですが、ザルティアに関しては保険適用になります。
理由は慢性的な前立腺肥大症を抱えている患者様に対する治療になり、ED治療の効果がある訳ではございません。
容量もシアリスの4/1程度になり、毎日内服が必要になります。
毎食後の服用になり、1ヶ月飲み続けることを考えますとかなりの高額になり、月で1万円ほどになると考えられます。
ED治療薬のシアリスは毎食後の服用も必要なく、行為の際に内服するのみになりますので料金面においても安価になります。

更にザルティアの処方に関しては厳格な基準が設けられておりますので一部を例として記載しております。

1.新薬になるため、一度に14日分までしか処方することができません。
2.2週間毎の定期通院が必要になり、次回の処方が何か月も空いたりしてしまうと、以後保険適応から外される可能性があります。
3.前立腺肥大症が前提になり、50歳以上が処方対象となります。
4.病歴聴取、症状・QOL評価、身体所見、尿検査、尿流測定、残尿測定、血清PSA測定、前立腺超音波検査が必要になります。

上記以外にも直腸指診も必要となり、前立腺肥大症である事を確認するためには有効的な検査になります。

EDの診察でザルティアの処方はされません。前立腺肥大症だとしても処方は慎重になりますのでご理解下さいませ。