伊達さん(37歳・男性)からの質問
私も以前からレビトラを服用していたのですが、最近はどのクリニックも品切れ状態が続いているので、なかなか入手することができません。供給が再開される見通しも全く立っていないようなので、もし可能ならば海外から個人的に輸入できないかと考えるようになりました。実際、レビトラの個人輸入はできるのでしょうか?
回答
個人輸入はできないわけではありませんが、さまざまな面でかなりの不安要素が多いのでお勧めはできません。
状況や方法によっては法に抵触する可能性もあるので十分な注意が必要です。
医薬品を個人輸入する
そもそも一般個人が医薬品を日本国内に輸入することが認められているのは、海外で受けた薬物治療を継続する必要がある場合、海外旅行者が常備薬として携行する場合などに限られています。原則的に個人で医薬品を輸入する際は、厚生労働省の地方支分部局である地方厚生局に必要書類を提出し、薬事法に違反するような営利目的のための輸入ではないことの証明を受ける必要があります。しかし養毛剤などの医薬部外品や軟膏などの外用剤、化粧品などは特例的に税関の確認を受けるだけで輸入することは可能ですが、あくまで個人使用が前提なので、これを他人に販売することは認められていません。
レビトラの個人輸入
レビトラを輸入する方法としては、個人輸入代行業者を使う方法と、インターネット上の輸入代行サイトで購入する方法の、大きく分けて2つの手段があります。
個人輸入代行業者
個人輸入代行業者はその名の通り、輸入作業を代行してくれる会社のことを指します。完全な個人で海外から医薬品を個人輸入するというのはなかなかハードルが高く、言葉の問題などクリアすべき条件が多いので一般的にはほぼ不可能といえるでしょう。言葉の壁や各種輸入手続き、トラブルが発生したときの対応など、個人輸入業者に依頼すれば全て代行してくれるので簡単であるとともに、国内の正規品を購入するよりも安価に手に入るというのもメリットの一つといえます。
レビトラを入手するのに余計な時間と労力をかけたくないと考える人にとっては、個人輸入業者に依頼するのは便利ではありますが、逆に言うと代行業者に丸投げで輸入をお願いするので、代行業者との信頼関係が重要となってきます。個人輸入代行業者の中には粗悪品や偽造品を売りつける悪徳業者が存在することも事実であり、最悪の場合は料金を支払った途端に連絡がつかなくなるということもあるようです。
クリニックや医療機関で医師から直接レビトラを処方されるのと違い、相手の顔が見えない状態で輸入を依頼するので、ある程度のリスクを負う覚悟は必要かもしれません。極力はWEBサイト等で事前に信用性の高い個人輸入代行業者なのか、販売元は信用できるところなのか、バイエル薬品の正規品を取り扱っているか、販売ルートは正しいものかなどの確認をしておく必要があるでしょう。依頼する個人輸入代行業者の連絡先なども実在するかなども確認しておくと良いかもしれません。
個人輸入の場合、日本のようなクーリングオフ制度などが適用されないため、もし購入後に問題が発生したとしても、返品や返金にはかなりの時間がかかることや、対応自体が拒否されることもあるのでご注意ください。また、最近では医薬品の届け先が依頼者の自宅以外だった場合、税関から連絡があり、その住所に住んでいる事実がないと判明した時は通関が拒否されることもあるそうです。
インターネットの輸入代行サイト
輸入代行サイトといわれてはいますが、実際は普通の通販サイトと同じもので、ネット上でレビトラを購入するという形になります。こちらも個人輸入代行業者と同様に、どれだけその通販サイトが信用できるかという点が重要になってきます。代行業者に依頼するよりも早く安価にレビトラ等を購入することができるので手軽さはありますが、その反面、粗悪品や偽造品も多くネット上で販売されているので注意が必要です。
中にはバイエル薬品の正規のレビトラを取り扱っている通販サイトもありますが、ほとんどがホンモノを売っているのか判断できない怪しげな通販サイトなので、どのサイトで購入したら良いかを事前にリサーチする必要もあるでしょう。あくまで参考であり、一概にはいえませんが、通販サイト内のユーザーのレビューを確認してみたり、サイト自体の運営会社を確認してみたりすることで、何らかの判断材料を得ることができるかもしれません。
輸入通販サイトの中には、レビトラのジェネリック薬を販売しているサイトもあるようですが、現状レビトラのジェネリック薬というのは正規品としては存在していないものなので、購入は控えた方が良いでしょう。バイエル薬品のレビトラに関する特許はまだ有効なので、一般的には他製薬メーカーがレビトラの有効成分であるシリデナフィルを含有するED治療薬を製造・販売することはできませんが、なぜかインドでは国際的な特許を無視した製造・販売が行われているため、インド製のレビトラジェネリックが通販等で購入することが可能になっています。
インド製のレビトラのジェネリック薬は粗悪品や偽造品が大量に出回っているため、万が一服用した場合に深刻な健康被害を蒙る可能性もあるので、使用しないようにしてください。インド国内の医療機関で処方された正規のレビトラジェネリックならば、まだ信用性は高いですが、そもそも現状レビトラの「正規」のジェネリックは存在しないので、服用するのはハイリスクと言わざるを得ません。
レビトラ偽造品の持ち込みは禁止
もし個人的にでもレビトラの偽造品を、海外から日本国内に持ち込んでしまうと罪に問われる可能性があるのでご注意ください。そもそも偽造品を日本国内へ持ち込みこと自体が禁止されている上、偽造レビトラ錠は知的財産権を侵害しているので、もし偽造品だと知らなかったとしても処罰されることもあります。
レビトラの個人輸入はおすすめできません
レビトラを海外から個人輸入する方法はあるものの、やはりそれぞれにリスクがあり、偽造品や粗悪品を服用したときの健康被害を考えると、個人輸入でレビトラを入手するというのはお勧めできる方法とはいえません。レビトラが品薄で焦っている方も多いかと思いますが、様々なリスクを想定した上で一旦冷静になり、バイアグラなどの他ED治療薬を試すこと、根気よくクリニックにレビトラの在庫を問い合わせるなど、自分なりのレビトラロス対処法を考えてみてはいかがでしょうか。