レビトラがありません。
どのクリニックに聞いても、レビトラがありません。
製造しているドイツのバイエル社の工場を改修するとかで日本国内の在庫がなくなってもう半年以上。いまだに供給再開の目途すら立っていない状態だとか。
私は以前からレビトラの10mg錠を服用していたのですが、効果もかなり体感できていたので、自分にはバイアグラとかよりもレビトラの方が合った薬なんだなと喜んで服用していました。しかし今年に入ってから、いつも処方してもらっているクリニックに行くと、いまレビトラの在庫がどのクリニックにも無い状況なのだと知らされました。実際、さまざまなクリニックや医療機関に問い合わせてみましたが、本当にどこにも在庫が無いそうです。
私の場合、特に頻繁に服用するわけではないので、そのうち供給が再開されるだろうと少しの間は傍観していました。しかし急を要する薬ではないと思ってはいたものの、いざ妻ともしそういう雰囲気になった時にどうしようという不安が日々募ってゆき、レビトラがどうにか入手できないか探してみることにしました。すると何てことはありません、ネット通販で売ってるじゃないですか。その海外と思しき通販サイトの商品写真などを見る限り、外箱も錠剤も今まで飲んでいたレビトラと同じに見えます。これなら大丈夫だろうと即購入しました。
数日後、ネット通販で購入したレビトラ錠が自宅に届きました。開封してみると、外箱のデザインがちょっといつもと違うような。通販サイトの写真と少し違うかなと違和感を感じつつも、中の錠剤はオレンジ色でバイエルの社名ロゴと10の刻印があるので大丈夫だなと一安心。
その日の夜、良いタイミングで妻と良い雰囲気になったので、通販で購入したレビトラを服用し、準備万端でベッドへ。レビトラを飲んだから大丈夫だと自信満々に性行為を始めたものの、服用後の作用時間内になっても何故か勃起が始まりません。そればかりか汗が止まらないし、目の前がグルグルとめまいが起き始めるし、これは普通じゃないと妻も「大丈夫?」と不安がり、行為を止めて少し休むことにしました。
普段、レビトラを飲んでも、ほとんど副作用は出なかったのですが、さすがにこの状態は異常だと思い、翌日いつも通っているクリニックに相談をしに行きました。ネット通販で購入したレビトラ錠を医師に見せると、開口一番「インターネットでED治療薬を買うのって結構危ないんですよね」と錠剤を見ながらネット通販での購入の危険性について教えてくれました。
どうやら私が通販で購入したレビトラ錠はニセモノだったようです。
そもそも日本国内では、レビトラは医療機関で医師による処方箋が無いと服用できない医療用の医薬品とされているので、インターネット上の通販サイトで購入するということ自体が若干グレーゾーン的なことのようです。こういった医薬品の通販サイトは個人輸入代行業者が輸入品として海外から仕入れた医薬品を販売しているという形をとっているので、一応違法ではないため、医師の診療を通さずに購入することができるのだとか。
しかし海外で製造されたレビトラや、日本国内ではまだ未認可のレビトラジェネリック薬は粗悪品や偽造品も多く、ネット通販で購入したものの半数以上が何らかの健康被害を及ぼす偽造品のようです。偽造品の中には有効成分が少ないものや不純物が多く含まれているものなどの粗悪品だけでなく、外箱や錠剤などはホンモノそっくりだけど、肝心の中身の成分が本物と全然違うというような精巧なニセモノもあるそうです。こういった精巧なニセモノに関しては、素人目には正規品なのか偽造品なのかの判別が非常に難しく、これといった真偽の判定基準が無いのが実情だそうです。
またもし個人的に海外からレビトラの偽造品を日本国内に持ち込んだ場合も、偽造品の日本国内への持ち込み自体が禁止されているため、知的財産権の侵害で処罰を受ける可能性もあるそうです。まあ個人輸入だろうがネット購入だろうが、ニセモノはとにかくダメですけどね。
私がネット通販で購入したレビトラ錠をクリニックで調べてもらった結果、やはり粗悪品だったみたいです。不純物が多く、服用するとめまいや意識障害などの健康被害が出る可能性が高いもののようでした。事実、私も服用したら発汗やめまいが起きました。症状が出てすぐに休んだからこの程度で済んだようですが、もし無理矢理に性行為を続けていたら、昏睡や心停止などの重篤な状態に陥っていたかもしれないそうです。それを聞いた時はやはり背筋が凍る思いでした。
そしてネット通販のデメリットをもう一つ、この後に体験するとは夢にも思わず。
レビトラのニセモノ騒動から数日経ったある日、全く身に覚えのないクレジットカードの請求書が郵送されてきました。海外で私のカードが使われたようなのですが、海外に行ったわけでもなく、どういうことだろうかと考えていると、一つだけ思い当たる節が。そういえばレビトラのニセモノをネット購入した際にクレジットカード決済で買ったなと。確認しようと購入した海外サイトを探してみると、すでにサイトは閉鎖されていました。
どうやら購入時に使用したクレジットカードをスキミングされて悪用されたようでした。ニセモノの薬を買わされただけでなく、クレジットカード情報まで盗まれるとは、ネット通販の怖さを体感させられた出来事となりました。
もちろんネット通販での医薬品購入が全て悪いわけではありません。
たまたま私が使った海外のサイトが悪徳だっただけです。事実、正当なレビトラ錠を販売している通販サイトも多く存在しています。信頼できる個人輸入業者を見つけて購入するのも安全策なのでしょうが、やはり一番は医療機関で処方された正規品を服用することでしょう。
でもレビトラはいつになったら供給が再開されるのでしょうか。
公式なアナウンスも特にないので焦ってしまいがちですが、こういう時こそ落ち着いて状況を見た方が得策ですね。最近では一部のクリニックには在庫があったりするみたいなので、私みたいに焦って粗悪品に手を出さずに、クリニックに問い合わせてみた方が案外安全に手に入りやすいかもしれません。
※あくまでも個人の感想であり、効果には個人差があります。