チニバ(トリコモナス症治療薬:ファシジン ジェネリック)
チニバ(Tiniba)は、トリコモナス症治療薬「ファシジン」のジェネリック医薬品であり、有効成分チニダゾール500mgを配合した抗原虫薬です。
チニダゾールはニトロイミダゾール系の抗原虫薬に分類され、トリコモナス原虫のDNA合成を阻害することで殺菌的に作用します。腟トリコモナス症に対して1回4錠(2000mg)の服用で治療が完了するのが特徴であり、臨床試験では95.2%の有効率が報告されています。
なお、本ページは薬剤師が執筆しております。
Atsu薬剤師資格をもち、現在でも調剤薬局で勤務しています。また医療雑誌の編集にも携わっております。
※本ページの初稿は薬剤師が執筆しております。メドノア編集部が必要に応じて加筆・修正を行いますが、その際も情報の正確性と信頼性を損なわないよう細心の注意を払っています。
チニバの概要
- チニダゾール500mgを配合したニトロイミダゾール系抗原虫薬(ファシジンのジェネリック)
- 腟トリコモナス症に対して1回の服用(4錠/2000mg)で治療が完了
- 臨床試験での有効率は95.2%
- 1シート10錠入り
- ザイダスヘルスケアが製造
チニバの製造元はザイダスヘルスケア(Zydus Healthcare Ltd.)です。ザイダスヘルスケアはザイダスライフサイエンシズ(Zydus Lifesciences Limited)のグループ企業であり、インド・アーメダバードに拠点を置く製薬企業です。世界各国にジェネリック医薬品を供給しています。
| 商品名 | チニバ(Tiniba 500) |
|---|---|
| 内容量 | 10錠 |
| 効果・効能 | 腟トリコモナス症の治療 |
| 有効成分 | チニダゾール 500mg |
| 副作用 | ・吐き気、胃部不快感 ・発疹、頭痛 ・倦怠感 |
| 形状・剤形 | フィルムコーティング錠 |
| ブランド | ザイダスヘルスケア(Zydus Healthcare Ltd.) |
Atsuチニバは、日本国内で処方されている「ファシジン」と同じ有効成分チニダゾールを含むジェネリック医薬品です。
腟トリコモナス症に対しては、1回4錠(チニダゾール2000mg)を服用するだけで治療が完了します。
複数日にわたる服用が不要なため、飲み忘れのリスクが低く、治療完遂率が高い点が大きな利点といえるでしょう。
ただし、服用期間中および服用後3日間はアルコールの摂取を避ける必要があります。
これはチニダゾールがアルデヒド脱水素酵素を阻害し、飲酒によりジスルフィラム様反応が起こるおそれがあるためです。
チニバはこんな方におすすめ
- 腟トリコモナス症の症状(おりものの異常・悪臭・かゆみ)を改善したい方
- パートナーとの同時治療を行いたい方
- 1回の服用で治療を完了させたい方
- ファシジンと同等の効果をより手頃な価格で得たい方
チニバの有効成分について
チニバには、ニトロイミダゾール系抗原虫薬であるチニダゾールが500mg配合されています。チニダゾールは、トリコモナス原虫に対して殺菌的に作用する成分です。
チニダゾールはトリコモナス原虫の細胞内に取り込まれると、原虫が持つニトロ還元酵素によって活性代謝物に変換されます。この活性代謝物が原虫のDNAの二重鎖を切断し、DNA合成を阻害することで原虫を死滅させます。
チニダゾールは経口投与後の吸収が良好であり、血中濃度は服用後約2時間でピークに達します。半減期は約12〜14時間と比較的長いため、1回の服用でも持続的な効果が期待できるのが特徴です。
Atsuチニダゾールは、同じニトロイミダゾール系のメトロニダゾールと比較して半減期が長い点が特徴です。
メトロニダゾール(フラジール®)の半減期が約6から8時間であるのに対し、チニダゾールは約12〜14時間であるため、1回の服用で長時間にわたり有効濃度を維持できます。
この薬物動態学的な特徴が、2000mg単回投与による治療を可能にしています。
なお、チニダゾールはトリコモナス原虫だけでなく、ジアルジア属やランブル鞭毛虫、一部の嫌気性菌に対しても抗微生物活性を示すことが知られています。
チニバの効果・効能
- 腟トリコモナス症の治療:腟トリコモナス(Trichomonas vaginalis)による感染症の治癒
腟トリコモナス症の859名を対象とした臨床試験では、チニダゾール2000mgを1回服用した結果、95.2%(859名中818名)に症状の改善が認められたと報告されています。
トリコモナス症は性感染症の一種であり、再感染を防ぐためにはパートナーの同時治療が重要です。症状がない場合でも感染している可能性があるため、パートナーも同時に治療を受けることが望ましいでしょう。
腟トリコモナス症の主な症状としては、おりものの量の増加、悪臭を伴う黄緑色のおりもの、外陰部のかゆみや灼熱感、性交時の痛みなどが挙げられます。男性では無症状のことが多いですが、尿道のかゆみや排尿時の不快感が現れることがあります。
チニバの服用方法・使用方法
チニバは1回4錠(チニダゾール2000mg)を食後に水またはぬるま湯で服用します。原則として1回の服用で治療は完了します。
| 用法・用量 | 1回4錠(チニダゾール2000mg)を食後に服用 |
|---|---|
| 服用回数 | 原則1回のみ |
| 服用タイミング | 食後(胃腸への負担を軽減するため) |
| 再治療 | 症状が改善しない場合は、医師の判断で再度4錠を服用 |
使用上の注意
- 服用期間中および服用後3日間は、アルコール(お酒)の摂取を絶対に避けてください(ジスルフィラム様反応:激しい吐き気、嘔吐、腹痛、頭痛、顔面紅潮などが生じるおそれ)
- パートナーも同時に治療を受けてください(再感染を防ぐため)
- 治療後1〜2週間後に再検査を受け、完治を確認してください
Atsuチニダゾールは食後に服用することで、消化器系の副作用を軽減できます。
空腹時の服用は吐き気を助長するおそれがあるため、必ず食後に服用してください。
服用にあたって最も重要な注意点は、服用中および服用後3日間のアルコール摂取の禁止です。
チニダゾールにはアルデヒド脱水素酵素を阻害する作用があり、飲酒するとアセトアルデヒドが体内に蓄積します。
その結果、「ジスルフィラム様反応」として激しい吐き気、嘔吐、腹痛、頭痛、顔面紅潮などの症状が現れるおそれがあります。
また、トリコモナス症は性感染症であるため、パートナーが無症状であっても感染している可能性があります。
再感染を防ぐため、再感染を防ぐためにも、パートナーとの同時治療を徹底することが大切です。
チニバの警告・禁忌・副作用
禁忌(服用できない方)
- チニダゾールに対して過敏症の既往歴がある方
- 血液疾患のある方
- 脳・脊髄に器質的疾患のある方
- 妊娠初期(3か月以内)の方
副作用
チニバで起こる可能性のある主な副作用は以下のとおりです。
- 吐き気、胃部不快感
- 食欲不振
- 発疹
- 頭痛
- 倦怠感
- 口腔内の金属味
これらの副作用の多くは軽度かつ一過性であり、薬の成分が体外に排出されるにつれて自然に消失するのが一般的です。ただし、症状が長引く場合や程度が重い場合には、速やかに医師へご相談ください。
Atsuチニダゾールの副作用として最も報告頻度が高いのは、吐き気や胃部不快感などの消化器症状です。
これらは2000mgという比較的高用量を一度に服用することに起因する場合が多く、食後の服用で軽減が期待できます。
また、口の中に金属のような味を感じることがありますが、これもニトロイミダゾール系薬剤に共通してみられる特徴的な症状であり、薬の排泄とともに消失するのが通常です。
なお、服用後に尿の色が暗色調に変化することがあります。
これはチニダゾールの代謝物による着色であり、健康上の問題を示すものではありません。
気になる場合は事前に把握しておくとよいでしょう。
チニバの他の薬との相互作用
併用に注意すること
アルコール(飲酒)
チニダゾールにはアルデヒド脱水素酵素を阻害する作用があるため、アルコールと併用するとアセトアルデヒドが体内に蓄積し、ジスルフィラム様反応(激しい吐き気、嘔吐、腹痛、頭痛、顔面紅潮)が生じるおそれがあります。
- 服用期間中および服用後3日間は飲酒を避けてください
- プロピレングリコールを含む医薬品の併用にも注意が必要です
抗凝固薬
チニダゾールはワルファリンなどの抗凝固薬の作用を増強するおそれがあります。
- ワルファリン:抗凝固作用が増強されるおそれがあります(INR値のモニタリングが必要)
チニバの注意事項
- 服用中および服用後3日間は飲酒を避けてください
- 妊娠初期(3か月以内)の方は服用できません
- 授乳中の方は、服用後3日間は授乳を避けてください
- パートナーも同時に治療を受けてください
- 治療完了後1〜2週間後に再検査を受けてください
- 高温多湿を避け、直射日光の当たらない場所で保管してください
- こどもの手の届かない場所に保管してください
チニバのよくある質問
チニバは1回飲むだけで治りますか?
腟トリコモナス症の標準的な治療では、チニバ4錠(チニダゾール2000mg)を1回服用するだけで治療が完了します。
臨床試験では95.2%の有効率が報告されています。ただし、治療後1〜2週間後に再検査を受け、完治を確認してください。
お酒を飲んでも大丈夫ですか?
服用期間中および服用後3日間は、アルコールの摂取を絶対に避けてください。チニダゾールとアルコールを同時に摂取すると、激しい吐き気、嘔吐、頭痛などの「ジスルフィラム様反応」が生じるおそれがあります。
パートナーも治療が必要ですか?
トリコモナス症は性感染症であるため、パートナーも同時に治療を受けることが不可欠です。パートナーが無症状であっても感染している可能性があり、片方だけの治療では再感染を繰り返すおそれがあります。
男女ともに同じ用量(チニダゾール2000mg/1回)で治療が可能です。
ファシジンと同じ効果が期待できますか?
チニバにはファシジンと同じ有効成分チニダゾールが同じ含有量で配合されています。ジェネリック医薬品は先発薬と同一の有効成分を含むため、同等の効果が期待できます。
ただし、添加物や製剤特性は製造元によって異なる場合があります。
チニバに関連する添付文書等の参考資料
チニバの有効成分(チニダゾール)に関する参考資料を以下に掲載します。