エンパスマート(ダイエット・糖尿病薬:ジャディアンス ジェネリック)
エンパスマートは、血中の余分な糖を尿と一緒に排出することで血糖値を下げる糖尿病治療薬です。低血糖に陥る心配が少なく、継続しやすいため、最近ではメディカルダイエット目的でも使用されています。体重管理を意識する方や生活習慣が気になる方に選ばれています。
なお、本ページは薬剤師が執筆しております。
Atsu薬剤師資格をもち、現在でも調剤薬局で勤務しています。また医療雑誌の編集にも携わっております。
※本ページの初稿は薬剤師が執筆しております。メドノア編集部が必要に応じて加筆・修正を行いますが、その際も情報の正確性と信頼性を損なわないよう細心の注意を払っています。
エンパスマートの概要
- ジャディアンスのジェネリック医薬品で、ジャディアンスよりも大幅に価格を抑えられる
- 食事の影響を受けにくいため、いつでも服用可能
- SGLT2(ナトリウム・グルコース共輸送体2)の働きを阻害し、腎臓での糖の再吸収を抑えることで、余分な糖を尿から排出する
- 低血糖リスクが比較的低く、継続して服用しやすいため、メディカルダイエットにも用いられる
エンパスマートは、2型糖尿病治療薬「ジャディアンス」のジェネリックとして、ヒーリングファーマが販売、バイオアルタス・ファーマシューティカルズが製造しています。インスリンに依存せず、尿中へ糖を排出するメカニズムのため、低血糖リスクが比較的低いのが特徴です。食事の影響を受けにくく、1日1回の服用で済むことから、手間がかからず継続しやすい薬剤といえます。
| 商品名 | エンパスマート(Empasmart) |
|---|---|
| 内容量 | 100錠 |
| 効果・効能 | 2型糖尿病の血糖コントロール改善 慢性心不全の治療 |
| 有効成分 | エンパグリフロジン 25mg |
| 副作用 | 脱水症状(口渇、多尿、頻尿、血圧低下) 低血糖症状(頭痛、めまい、倦怠感) 尿路感染、性器感染 など |
| 形状・剤形 | 楕円形の錠剤 |
| ブランド | ヒーリングファーマ(Healing Pharma) |
Atsuエンパスマートは、先発品「ジャディアンス」と同一の有効成分エンパグリフロジンを含有するジェネリック医薬品です。
SGLT2阻害薬に分類され、腎臓の近位尿細管に存在するSGLT2を選択的に阻害することで、糖の再吸収を抑制し、尿中へ糖を排出させます。
この作用はインスリン分泌とは独立した機序であるため、単独使用時の低血糖リスクは比較的低いとされています。
また、尿中に排出される糖のカロリーは1日あたり約200~300kcalと推定されており、この余剰カロリーの排出が体重減少につながると考えられています。
そのため、糖尿病治療だけでなくメディカルダイエットとしての使用も広がっています。
ただし、ジェネリック医薬品は有効成分が同一であっても、添加物や製剤工程が先発品と異なる場合があります。
エンパスマートは海外製ジェネリックであり、日本国内で薬事承認を受けた製品ではない点にご留意ください。
エンパスマートはこんな方におすすめ
- 低血糖リスクを気にせずメディカルダイエットをしたい方
- 食事・運動療法だけでは血糖コントロールが難しい方
- 食事の影響を受けにくい薬を探している方
- 1日1回服用の薬を希望する方
- ジャディアンスと同等の効果をコストを抑えて得たい方
- 2型糖尿病の血糖コントロールを改善したい方
エンパスマートの有効成分について
エンパスマートは、2型糖尿病治療薬「ジャディアンス」と同じエンパグリフロジンという有効成分を含んだジェネリック医薬品です。エンパグリフロジンは、腎臓の近位尿細管に存在するSGLT2を選択的に阻害することで、腎臓での糖の再吸収を抑え、尿中に余分な糖を排出させて、血糖値を下げる作用が期待できます。
インスリンに依存せずに血糖をコントロールできるため、単独使用時の低血糖のリスクが比較的低いとされています。
エンパスマートの効果・効能
- 2型糖尿病の治療
- 慢性心不全の治療(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている方に限る)
SGLT2の働きを阻害することで、腎臓での糖の再吸収を抑え、余分な糖を尿とともに排出します。インスリンに依存しない血糖コントロールが可能であり、単独使用時は低血糖のリスクが低く、安心して継続しやすいのが特徴です。2型糖尿病の他にも、慢性心不全やメディカルダイエット目的でも使用されます。
SGLT2阻害薬には、心臓や腎臓の保護効果もあるため、幅広い疾患の治療に活用されている薬剤です。
AtsuSGLT2阻害薬は、日本では2014年に最初の製品が承認された比較的新しいクラスの糖尿病治療薬です。
当初は血糖降下薬として開発されましたが、その後の大規模臨床試験により心血管イベント抑制効果や腎保護効果が相次いで報告され、現在では慢性心不全や慢性腎臓病(CKD)の治療にも適応が拡大しています。
エンパグリフロジンについては、2型糖尿病患者の心血管死リスクを低下させたことが報告されており、SGLT2阻害薬の心血管保護効果を示した最初の大規模臨床試験として注目されました。
体重減少効果については、原文で引用されている論文(Randomized study of the effects of empagliflozin and topiramate dual therapy)はエンパグリフロジンとトピラマートの併用療法を検討した研究ではありますが、プラセボ群と比較して約3kg(元の体重の約3.8%)の減量効果がが認められています。
ただし、メディカルダイエット目的での使用は日本の保険適用外であり、自費診療となる点にご注意ください。
参考:
Randomized study of the effects of empagliflozin and topiramate dual therapy – PMC
ジャディアンスとエンパスマートの比較
エンパスマートは先発医薬品ジャディアンスのジェネリック医薬品です。有効成分が同じエンパグリフロジンであるため、同等の効果が期待できます。
| 項目 | エンパスマート | ジャディアンス |
|---|---|---|
| 分類 | ジェネリック医薬品 | 先発医薬品 |
| 有効成分 | エンパグリフロジン 25mg | エンパグリフロジン 10mg/25mg |
| 入手方法 | 個人輸入 | 医療機関での処方 |
ジャディアンスには10mgと25mgの2種類の規格がありますが、エンパスマートは25mg錠のみのラインナップです。そのため、10mg錠での治療を希望される方は、ピルカッターを使用して錠剤を分割する必要があります。
なお、ピルカッターによる分割では正確な用量を保証できない場合があるため、分割後の重量にばらつきが生じる可能性がある点にはご注意ください。
エンパスマートの服用方法・使用方法
| 1回の用量 | エンパグリフロジンとして10~25mg(1/2錠~1錠) |
|---|---|
| 1日の服用回数 | 1回 |
| 服用間隔 | 24時間 |
| 服用するタイミング | 朝食前または朝食後 |
上記の用量を守って、朝食前または朝食後に水またはぬるま湯と一緒に服用してください。エンパグリフロジンの基本的な用量は1日1回10mgです。10mgでは十分な効果が得られない場合に、1回の用量を最大25mgまで増量できるとされています。
エンパスマートは1錠中にエンパグリフロジン25mgを含有しています。10mgから服用を開始する場合は、ピルカッターなどで錠剤を分割して服用してください。ただし、25mg錠を半分に分割した場合の1片あたりの含有量は約12.5mgとなり、厳密に10mgとはならない点にご留意ください。
使用上の注意
- 飲み忘れた場合は、次回の服用時に2回分をまとめて服用しないでください
- 飲み忘れた分は服用せず、翌日から通常通りの服用を再開してください
- 利尿作用があるため、適度な水分補給を心がけてください
- 尿路感染や性器感染を予防するため、清潔を保つよう心がけてください
エンパスマートの警告・禁忌・副作用
禁忌(服用できない方)
- エンパグリフロジンに対して過敏症の既往歴のある方
- 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡または前昏睡の方
- 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある方
慎重投与(服用に注意が必要な方)
- 低血糖を起こすおそれのある方(栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、激しい運動、過度のアルコール摂取者など)
- 脱水を起こしやすい方(高齢者、利尿剤併用者など)
- 尿路感染、性器感染の症状がある方
- 腎機能障害のある方
- 高度肝機能障害のある方
- 妊婦、授乳婦
- 小児等
- 高齢者(特に75歳以上)
副作用
エンパスマートの副作用として、利尿作用による頻尿や多尿、膀胱炎などの尿路感染症、膣カンジダなどの性器感染症などがあります。頻尿や多尿の副作用は、ときおり脱水につながることがあるため、適度な水分補給を心がけてください。
【発症頻度:0.1~5%】
- 感染症:尿路感染、膀胱炎、外陰部腟カンジダ症
- 生殖系障害:亀頭包皮炎、陰部そう痒症
- 代謝及び栄養障害:高脂血症
- 神経障害:めまい
- 胃腸障害:便秘
- 皮膚障害:そう痒症、発疹
- 腎及び尿路障害:頻尿、多尿、排尿困難
- 一般・全身障害:口渇
- 臨床検査:体重減少
重篤な副作用として、ケトアシドーシス、低血糖、脱水、腎盂腎炎、敗血症、壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)などが報告されています。悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害などの症状がある場合は、直ちに使用を中止し、医療機関を受診してください。
AtsuSGLT2阻害薬の副作用管理において、特に注意すべき点を補足します。
脱水について: SGLT2阻害薬は浸透圧利尿作用により尿量が増加します。
特に服用開始初期、夏季、高齢者、利尿薬を併用している方は脱水リスクが高まるため、1日あたり十分な水分摂取を意識してください。
脱水は血液濃縮を介して脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高める可能性もあり、口渇やめまい、立ちくらみなどの症状が現れた場合は速やかに対処が必要です。
尿路感染・性器感染について: 尿中に糖が排出されることで、細菌や真菌の増殖に好適な環境が形成されます。
膀胱炎や膣カンジダ症の予防には、排尿後の清潔保持、通気性のよい下着の着用、こまめなトイレの利用が推奨されます。
排尿時痛、頻尿の悪化、外陰部のかゆみ・おりものの変化などが生じた場合は、早めに医療機関を受診してください。
ケトアシドーシスについて: 正常血糖値でもケトアシドーシス(正常血糖糖尿病性ケトアシドーシス:euglycemic DKA)が発生する場合があることが報告されています。
血糖値が正常範囲であっても、悪心・嘔吐・腹痛・全身倦怠感・過度な口渇などの症状がある場合はケトアシドーシスの可能性を疑い、直ちに使用を中止して医療機関を受診してください。
エンパスマートの他の薬との相互作用
併用注意薬の一覧
糖尿病治療薬
スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進薬、α-グルコシダーゼ阻害薬、ビグアナイド系薬剤、チアゾリジン系薬剤、DPP-4阻害薬、GLP-1受容体作動薬、インスリン製剤など。
- 併用すると血糖降下作用が増強され、低血糖を起こす可能性があります
- 特にスルホニルウレア剤やインスリン製剤と併用する場合は、減量を検討する必要があります
血糖降下作用を増強する薬剤
β遮断薬、サリチル酸剤、モノアミン酸化酵素阻害剤など。
- 併用すると血糖降下作用が増強される可能性があります
血糖降下作用を減弱する薬剤
アドレナリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモンなど。
- 併用すると血糖降下作用が減弱される可能性があります
利尿薬
チアジド系薬剤、ループ利尿薬など。
- 併用すると利尿作用が増強される可能性があります
エンパスマートの注意事項
- 十分な水分補給を行ってください。利尿作用により多尿・頻尿がみられることがあり、脱水のリスクがあります
- 尿路感染および性器感染を起こすことがあります。清潔を保つよう心がけてください
- 自動車の運転や高所での作業に従事する場合は、低血糖症状に注意してください
- 過度の体重減少に注意してください
- 直射日光や高温多湿を避けて保管してください
- こどもの手の届かない場所に保管してください
エンパスマートのよくある質問
エンパスマートでダイエット効果はありますか?
エンパスマートの有効成分エンパグリフロジンには、糖を尿として排出する作用があり、これに伴いカロリーも排出されるため体重減少効果が期待できます。
臨床研究では、3ヶ月間の使用で平均約3kg(元の体重の約3.8%)の減量効果が確認されています。
食事制限や運動と併用することで、より効果的なダイエットが可能です。
糖尿病でなくても服用できますか?
糖尿病でない方でもメディカルダイエット目的で服用されるケースがあります。ただし、脱水や尿路感染症などの副作用リスクがあるため、自己判断での服用には注意が必要です。持病のある方や他の薬を服用中の方は、医師や薬剤師に相談してください。
エンパスマートとジャディアンスの違いは何ですか?
エンパスマートはジャディアンスのジェネリック医薬品です。有効成分は同じエンパグリフロジンなので、同等の効果が期待できます。主な違いは費用面で、ジャディアンスよりもコストを抑えて購入できます。
エンパスマートはいつ服用すればよいですか?
エンパスマートは1日1回、朝食前または朝食後に服用してください。水またはぬるま湯と一緒に服用します。飲み忘れた場合は、次回の服用時に2回分をまとめて服用せず、翌日から通常通りの服用を再開してください。
エンパスマートの副作用で注意すべきことは何ですか?
エンパスマートには利尿作用があるため、頻尿や多尿、脱水のリスクがあります。十分な水分補給を心がけてください。
また、尿路感染や性器感染(膀胱炎、膣カンジダなど)のリスクもあるため、清潔を保つことが大切です。
重篤な副作用としてケトアシドーシスが報告されているため、悪心・嘔吐、腹痛、過度な口渇、呼吸困難などの症状がある場合は直ちに使用を中止してください。