5-HTP(5-ヒドロキシトリプトファン)
5-HTPは、アフリカ原産の植物グリフォニア・シンプリシフォリア(Griffonia simplicifolia)の種子から抽出される天然のアミノ酸で、体内でセロトニンの前駆体として働く成分です。
5-HTPは体内に取り込まれると、脳内の神経伝達物質であるセロトニンの材料として利用されます。セロトニンは気分の安定、睡眠の質、食欲のコントロールなどに関与するとされており、5-HTPの摂取によりこれらの面でのサポートが期待されている成分です。
なお、本ページは薬剤師が執筆しております。
Atsu薬剤師資格をもち、現在でも調剤薬局で勤務しています。また医療雑誌の編集にも携わっております。
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5-HTPの概要
- 5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)100mgを配合した天然由来サプリメント
- セロトニンの前駆体として気分の安定や睡眠の質をサポート
- グリフォニア・シンプリシフォリアの種子から抽出
- 1本120カプセル入り
- ナウフーズが製造
5-HTPの製造元はナウフーズ(NOW Health Group, Inc.)です。ナウフーズは1968年に米国イリノイ州で創業したサプリメントメーカーで、GMP認証を取得した製造施設において、ビタミン、ミネラル、ハーブ製品など幅広いサプリメントを製造・販売しています。
| 商品名 | 5-HTP |
|---|---|
| 内容量 | 120カプセル(1本) |
| 効果・効能 | ・気分の安定サポート ・睡眠の質のサポート ・食欲コントロールのサポート |
| 有効成分 | 5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP):100mg |
| 副作用 | 推奨摂取量の範囲内であれば重篤な副作用の報告は少ないものの、胃の不快感、吐き気、下痢などの消化器症状がまれに生じることがあります |
| 形状・剤形 | カプセル |
| ブランド | ナウフーズ(NOW Health Group) |
Atsu5-HTP(5-ヒドロキシトリプトファン)は、必須アミノ酸であるL-トリプトファンから体内で生合成される中間代謝物です。
通常、食事から摂取したトリプトファンはトリプトファン水酸化酵素(TPH)によって5-HTPに変換され、さらに芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)によってセロトニンへと変換されます。
このうちTPHによる反応がセロトニン合成の律速段階とされています。
5-HTPをサプリメントとして経口摂取した場合、消化管から吸収されたのち血液脳関門(BBB)を比較的容易に通過し、脳内でのセロトニン合成に直接利用される可能性が示唆されています。
この点が、トリプトファンサプリメントとの大きな違いといえるでしょう。
ただし、5-HTPはあくまでサプリメント(栄養補助食品)であり、特定の疾患の治療を目的とした医薬品ではありません。
気になる症状がある場合は、まず医師の診察を受けることをおすすめします。
5-HTPはこんな方におすすめ
- 日々の気分の落ち込みや不安感が気になる方
- 寝つきが悪い、睡眠の質を改善したい方
- 間食や過食が気になり、食欲のコントロールをサポートしたい方
- セロトニンの産生を自然な方法でサポートしたい方
- 天然由来の成分でメンタルケアに取り組みたい方
5-HTPの成分について
5-HTPには、グリフォニア・シンプリシフォリア(Griffonia simplicifolia)の種子から抽出された5-ヒドロキシトリプトファンが100mg配合されています。
5-ヒドロキシトリプトファンは、脳内の神経伝達物質であるセロトニンの直接的な前駆体にあたるアミノ酸です。体内に取り込まれたあと、芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)の作用によりセロトニンへと変換されます。
セロトニンは気分の調節、睡眠リズムの維持、食欲のコントロールなど多くの生理機能に関与する神経伝達物質として知られています。また、セロトニンは体内でさらにメラトニン(睡眠ホルモン)に変換されるため、5-HTPの摂取が睡眠の質にも間接的に関わると考えられています。
Atsu5-HTPの原料となるグリフォニア・シンプリシフォリアは、西アフリカ原産のマメ科植物です。
その種子には高濃度の5-HTPが含まれており、サプリメントの原料として広く利用されています。
5-HTPはトリプトファンと異なり、血液脳関門(BBB)を比較的容易に通過するとされており、脳内でのセロトニン合成に直接寄与する可能性が報告されています。
一方で、経口摂取した5-HTPの一部は末梢(腸管など)でもAADCによりセロトニンに変換されるため、消化器症状(吐き気、下痢など)を引き起こす場合がある点にも留意が必要です。
また、5-HTPによるセロトニン合成のサポート効果には個人差があり、すべての方に同様の結果が得られるわけではありません。
5-HTPの特徴
- セロトニンの直接的な前駆体:トリプトファンから5-HTPへの変換段階を経ずに、セロトニン合成を直接サポートできるとされています
- 気分の安定サポート:セロトニンは気分の調節に関与する神経伝達物質であり、5-HTPの摂取が精神的な安定感のサポートに役立つ可能性が示唆されています
- 睡眠の質のサポート:セロトニンは体内でメラトニン(睡眠ホルモン)に変換されるため、5-HTPが睡眠の質の向上にも間接的に寄与すると考えられています
- 食欲コントロールのサポート:セロトニンは満腹感の調節にも関与するとされており、5-HTPが食欲の適切なコントロールをサポートする可能性があるとされています
- 天然由来の成分:グリフォニア・シンプリシフォリアの種子から抽出された植物由来の成分です
5-HTPの使用方法
5-HTPは1日1カプセル(100mg)を目安に、水またはぬるま湯で摂取してください。
| 摂取量 | 1日1カプセル(100mg) |
|---|---|
| 摂取タイミング | 就寝前の空腹時が推奨 |
| 摂取方法 | 水またはぬるま湯で摂取 |
使用上の注意
- 抗うつ薬(SSRI、SNRI、MAO阻害薬など)を服用中の方は摂取しないでください(セロトニン症候群のリスクがあります)
- 妊娠中・授乳中の方は摂取を控えてください
- 1日の推奨摂取量を守り、過剰摂取は避けてください
- 体調に異変を感じた場合は、摂取を中止して医師にご相談ください
Atsu5-HTPの摂取で最も注意すべきなのは、セロトニン作動性の医薬品との併用です。
SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRI、MAO阻害薬、トリプタン系片頭痛薬などセロトニンに関与する薬を服用中の方が5-HTPを併用すると、体内のセロトニン濃度が過剰に上昇し、セロトニン症候群(高体温、筋硬直、精神症状など)を引き起こすおそれがあります。
現在何らかの医薬品を服用中の方は、5-HTPの摂取を開始する前に必ず医師または薬剤師にご相談ください。
睡眠の質を目的として摂取する場合は、就寝の30分から1時間前に空腹の状態で摂取するのがよいでしょう。
5-HTPとセロトニンの関係
セロトニンは脳内で産生される神経伝達物質であり、気分の安定、睡眠リズムの調節、食欲のコントロール、痛みの感じ方など、さまざまな生理機能に関与するとされています。
セロトニンは食事から摂取したトリプトファンを原料として体内で合成されます。合成経路は「トリプトファン → 5-HTP → セロトニン → メラトニン」の順で進行し、5-HTPはセロトニンの一つ手前に位置する直接的な前駆体です。
5-HTPをサプリメントとして摂取することで、この合成経路においてトリプトファンから5-HTPへの変換段階を省略できるため、セロトニンの産生をより効率的にサポートできる可能性が示唆されています。
Atsuトリプトファンから5-HTPへの変換を担うトリプトファン水酸化酵素(TPH)は、セロトニン合成における律速段階を触媒する酵素です。
5-HTPを直接摂取することでこの律速段階を回避できる点が、トリプトファンサプリメントとの主要な違いといえます。
ただし、経口摂取された5-HTPは脳だけでなく末梢組織でもセロトニンに変換される点に注意が必要です。
末梢で過剰にセロトニンが産生されると、消化器症状や心臓弁膜への影響が懸念されるとの報告もあり、長期・大量摂取については慎重な判断が求められます。
また、5-HTPに関する臨床研究は限定的であり、大規模な無作為化比較試験(RCT)による有効性の確立には至っていません。
既存の研究の多くは小規模であり、プラセボ効果との明確な区別が難しいケースも含まれています。
5-HTPはあくまで栄養補助食品です。
うつ病や不眠症などの疾患の治療を検討している場合は、自己判断でサプリメントに頼るのではなく、医師の診察を受け、適切な治療法を選択してください。
注意事項
- 抗うつ薬(SSRI、SNRI、MAO阻害薬)やトリプタン系片頭痛薬を服用中の方は摂取しないでください
- セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)など、セロトニンに作用するサプリメントとの併用も避けてください
- 妊娠中・授乳中の方は摂取を控えてください
- 手術を予定している方は、手術の2週間前から摂取を中止してください
- 本品はサプリメント(栄養補助食品)であり、医薬品ではありません
- 1日の推奨摂取量を守ってください
- 高温多湿を避け、直射日光の当たらない場所で保管してください
- こどもの手の届かない場所に保管してください
5-HTPのよくある質問
5-HTPとトリプトファンの違いは何ですか?
トリプトファンはセロトニン合成の出発物質であり、5-HTPはトリプトファンが変換された中間体です。
5-HTPはセロトニンの直接的な前駆体であるため、トリプトファンよりもセロトニン合成に近い段階に位置しています。トリプトファンは体内でタンパク質合成など他の用途にも使われますが、5-HTPはセロトニンへの変換に特化して利用されるとされています。
抗うつ薬と一緒に飲んでも大丈夫ですか?
SSRI、SNRI、MAO阻害薬などの抗うつ薬を服用中の方は、5-HTPを摂取しないでください。
これらの薬剤と5-HTPを併用すると、体内のセロトニン濃度が過剰に上昇し、セロトニン症候群(高体温、筋硬直、精神症状など)を引き起こすおそれがあります。現在何らかの医薬品を服用中の方は、5-HTPの摂取を開始する前に必ず医師にご相談ください。
どのくらいで効果を感じられますか?
効果の感じ方には個人差があり、一概にはいえません。睡眠の質については比較的早い段階(数日から1週間程度)で変化を感じる方もいるとされています。
ただし、5-HTPはサプリメントであり、医薬品のような即効性は期待できません。継続的な摂取によりサポート効果が得られる可能性があります。
いつ飲むのがよいですか?
睡眠の質を目的とする場合は、就寝の30分から1時間前の空腹時に摂取するのが推奨されています。
気分の安定を目的とする場合は、朝または午後に摂取するのもよいでしょう。食事と一緒に摂取すると、他のアミノ酸との吸収競合が起こる可能性があるため、空腹時の摂取が効果的とされています。
副作用はありますか?
推奨摂取量の範囲内であれば、一般的に大きな副作用は報告されていません。
まれに胃の不快感や吐き気、下痢などの消化器症状が生じることがあるとされています。体質に合わない場合は摂取を中止し、医師にご相談ください。
5-HTPに関連する参考資料
5-HTP(5-ヒドロキシトリプトファン)に関する参考資料を以下に掲載します。