ビセレクト(高血圧・狭心症治療薬:メインテート ジェネリック)
ビセレクトは、高血圧症や狭心症などの心疾患に用いられる「メインテート」のジェネリック医薬品です。有効成分のビソプロロールフマル酸塩が心臓のβ1受容体に選択的に作用し、過剰な心臓の働きを穏やかに抑えることで血圧を安定させます。
1日1回の服用で約24時間効果が持続するため、毎日の服用管理がしやすく、先発薬と同等の効果が期待できるうえに治療費の負担を抑えられるのが大きなメリットです。製造は信頼性の高いインドの製薬会社インタスファーマシューティカルズが行っています。
なお、本ページは薬剤師が執筆しております。
Atsu薬剤師資格をもち、現在でも調剤薬局で勤務しています。また医療雑誌の編集にも携わっております。
さらに、医学誌編集経験を持つ看護師が最終確認を行い、医療の専門家による二重のチェック体制で情報の正確性を担保しています。
Ray看護師資格を有し、総合病院で勤務。退職後、出版社に勤務し、医学誌の編集も担当しておりました。
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ビセレクトの概要
- メインテートと同じ有効成分ビソプロロールフマル酸塩を含有するβ1選択的遮断薬
- 本態性高血圧症(軽症〜中等症)、狭心症、心室性期外収縮、頻脈性心房細動に適応
- 心臓のβ1受容体に選択的に作用し、気管支など他の臓器への影響を抑えやすいのが特徴
- 1日1回の服用で約24時間効果が持続し、安定した血圧コントロールが期待できる
- 先発薬メインテートと同等の効果を持ちながら、経済的な価格で長期治療を続けやすい
ビセレクトの製造元はインドのインタスファーマシューティカルズ(Intas Pharmaceuticals)です。インタスファーマシューティカルズは1984年にインド・アーメダバードで設立された大手製薬会社であり、世界85カ国以上でジェネリック医薬品を展開し、高品質な製品の製造で国際的に高い評価を受けています。
| 商品名 | ビセレクト(BISELECT) |
|---|---|
| 内容量 | 10錠 |
| 効果・効能 | ・本態性高血圧症(軽症〜中等症) ・狭心症 ・心室性期外収縮 ・頻脈性心房細動 |
| 有効成分 | ビソプロロールフマル酸塩 5mg |
| 副作用 | ・徐脈 ・めまい ・ふらつき ・倦怠感 ・低血圧 |
| 形状・剤形 | 錠剤 |
| ブランド | インタスファーマシューティカルズ(Intas Pharmaceuticals) |
Atsuビセレクトは、先発医薬品であるメインテートと同じ有効成分「ビソプロロールフマル酸塩」を含んでおり、同等の血圧降下作用や心拍数の調整効果が期待できます。
メインテートと比べて薬価が低く抑えられているため、高血圧症や狭心症のように長期間にわたる治療が必要な場合に、費用面の負担を軽減できるのが大きなメリットでしょう。
高血圧症は自覚症状が出にくい一方で、放置すると動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞などの重大な合併症につながるおそれがあります。
こうしたリスクを避けるためにも、継続的に服用を続けて血圧を安定した状態に保つことが大切です。
ビセレクトはこんな方におすすめ
- 本態性高血圧症を安定的にコントロールしたい方
- 狭心症や不整脈(心室性期外収縮・頻脈性心房細動)の症状を改善したい方
- メインテートと同等の効果を持つジェネリック医薬品で治療費を抑えたい方
- 1日1回の服用で長時間安定した効果を得たい方
Atsuβ遮断薬のなかでもビセレクトは心臓のβ1受容体に対する選択性が高いため、気管支への影響が比較的少ないのが特徴です。
そのため、従来の非選択的β遮断薬で気管支への影響が心配だった方にも使いやすいお薬の一つといえるでしょう。
また、頻脈を伴う高血圧症の方には、心拍数を穏やかに抑えながら血圧を下げられる点で特に適しています。
ビセレクトの有効成分について
ビセレクトの有効成分はβ1選択的遮断薬に分類されるビソプロロールフマル酸塩です。この成分は、心臓に多く存在するβ1受容体という部位にピンポイントで結合し、交感神経の興奮を伝えるノルアドレナリンの作用をブロックします。
交感神経が活発になると心臓の拍動が速くなり、送り出す血液量が増えることで血圧が上昇します。ビソプロロールフマル酸塩はこの仕組みに働きかけ、心拍数を穏やかにし、心臓から送り出される血液量を適度に抑えることで血圧を下げます。
β受容体にはβ1(心臓に多い)とβ2(気管支や血管に多い)の2種類があります。ビソプロロールフマル酸塩はβ1受容体に対する選択性が高いため、β2受容体を遮断した場合に起こりうる気管支の収縮や末梢血管の収縮といった影響を受けにくいのが特徴です。
服用後の生物学的利用率は約80%と高く、血中半減期は約9〜12時間です。1日1回の服用で約24時間にわたって安定した降圧効果が持続するため、飲み忘れを防ぎやすく、日常生活の中で無理なく治療を続けられるのが利点です。
Atsuビソプロロールフマル酸塩は、心臓の「β1受容体」という鍵穴にフタをするようなイメージの薬です。
通常、交感神経が興奮するとノルアドレナリンがこのβ1受容体に結合して心拍数を上げますが、ビソプロロールが先回りして受容体に結合することで、心臓の働きが穏やかになり、血圧の上昇を防ぐことができます。
こうしたβ1選択性の高さにより、従来の非選択的β遮断薬(第1世代)で問題となっていた気管支への影響が抑えられている点も大きなメリットといえるでしょう。
ビセレクトの効果・効能
- 本態性高血圧症(軽症〜中等症)の血圧降下
- 狭心症の発作予防と症状改善
- 心室性期外収縮の抑制
- 頻脈性心房細動の心拍数コントロール
ビセレクトは心臓のβ1受容体を選択的にブロックすることで、心拍数を抑え、心臓から送り出される血液量を調整して血圧を下げます。先発薬メインテートで実施された臨床試験では、本態性高血圧症の軽症〜中等症に対して有効率70%以上が確認されており、良好な降圧効果が報告されています。
狭心症に対しては、心臓の酸素需要を減らすことで発作の頻度を軽減させる効果が期待できます。また、心室性期外収縮や頻脈性心房細動といった不整脈に対しても、過剰な心臓の拍動を穏やかに抑えることで症状の改善に役立ちます。
ビセレクトの服用方法・使用方法
| 1回の用量 | ビソプロロールフマル酸塩として5mg(1錠) |
|---|---|
| 1日の服用回数 | 1回 |
| 服用間隔 | 24時間 |
| 服用するタイミング | 毎日なるべく同じ時刻に服用(食前・食後は問わない) |
水またはぬるま湯で服用してください。なお、年齢や症状に応じて適宜増減されます。頻脈性心房細動に用いる場合は、1日1回2.5mgから服用を開始し、効果が不十分な場合に1日1回5mgまで増量することがあります。
服用上の注意
- 服用を急にやめると症状が悪化するおそれがあるため、自己判断で中止せず、必ず医師に相談してください
- 服用のはじめにめまいやふらつきが現れることがあるため、自動車の運転や危険を伴う作業は注意してください
- 飲み忘れた場合は、気づいた時点で1回分を服用してください。ただし、次の服用時刻が近い場合は飲み忘れた分を飛ばし、2回分を一度に服用しないでください
Atsuビセレクトは1日1回の服用で24時間効果が続くため、毎日同じ時刻に服用する習慣をつけると血圧を安定した状態に保ちやすくなります。
食事の影響はほとんど受けないため、朝食後・夕食後など生活リズムに合わせやすいタイミングで問題ありません。
特に注意していただきたいのは、自己判断で服用を急にやめないことです。
β遮断薬を突然中止すると、反動で心拍数や血圧が急上昇する「リバウンド現象」が起こるおそれがあります。
減量や中止を検討する場合は、必ず医師の指導のもとで徐々に量を減らしてください。
降圧薬治療におけるビセレクトの位置づけ
高血圧症の治療では、血圧の程度や合併症の有無によって適した降圧薬を選ぶ必要があります。主要な降圧薬にはCa拮抗薬、ARB/ACE阻害薬、利尿薬の3系統が第一選択薬として推奨されており、β遮断薬は心疾患を合併する場合などに積極的に使用されます。
ビセレクトのようなβ遮断薬は、心臓のβ1受容体に作用して心拍数や心拍出量を抑える働きがあります。そのため、頻脈を伴う高血圧症や、狭心症・不整脈を合併している方にはβ遮断薬が積極的に活用される傾向にあります。
また、ビセレクトはβ1選択性が高いため、非選択的なβ遮断薬と比べて気管支収縮や末梢血管の収縮といった影響を起こしにくくなっています。こうした特性から、心疾患を合併する高血圧症の方にとって、ビセレクトは有力な選択肢の一つといえます。
ビセレクトの警告・禁忌・副作用
警告
- 慢性心不全の方が服用する場合は、慢性心不全治療の経験が十分にある医師のもとで開始してください
- 慢性心不全の治療開始時に症状が一時的に悪化するおそれがあります
禁忌(服用できない方)
- 高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(II度・III度)、洞房ブロック、洞機能不全症候群のある方
- 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある方
- 心原性ショックの状態にある方
- 肺高血圧による右心不全のある方
- 強心薬または血管拡張薬の点滴が必要な心不全の方
- 非代償性の心不全の方
- 重度の末梢循環障害(壊疽など)のある方
- 未治療の褐色細胞腫の方
- 妊娠中または妊娠の可能性のある方
- ビソプロロールフマル酸塩に対してアレルギーの既往がある方
副作用
ビセレクトの服用により、以下の副作用が報告されています。
発症頻度0.1〜5%未満の副作用
比較的起こりやすい副作用として、心血管系の症状や全身の症状があります。
- 心血管系:徐脈、心胸比増大、房室ブロック、低血圧
- 精神神経系:頭痛・頭重感、めまい、ふらつき
- 肝臓:AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇
- その他:倦怠感、浮腫
発症頻度0.1%未満の副作用
まれに以下のような副作用が現れることがあります。
- 心血管系:動悸、心房細動、心室性期外収縮、胸痛
- 精神神経系:立ちくらみ、眠気、不眠、悪夢
- 消化器:悪心、嘔吐、胃部不快感、食欲不振、下痢
- 呼吸器:呼吸困難、気管支痙攣
- 皮膚:発疹、皮膚のかゆみ
- その他:脱力感、疲労感、四肢の冷え、しびれ感
ほとんどの場合は軽い症状で終わり、服用を続けるうちに自然に治まることが多いです。ただし、強い徐脈(脈拍が異常に遅くなる)やめまいが続く場合は、速やかに医師に相談してください。
Atsuビセレクトの主な副作用であるめまいやふらつきは、血圧の低下や心拍数の抑制に伴って一時的に起こるものです。
服用を始めたばかりの時期に現れやすく、体が慣れてくると自然に治まることがほとんどでしょう。
ただし、「脈拍が1分間に50回を下回る」「立ち上がったときにひどいめまいがする」といった症状が続く場合は、用量の調整が必要な可能性があるため早めに医師へ相談してください。
ビセレクトの他の薬との相互作用
ビセレクトは以下の薬剤と併用する際に注意が必要です。併用している薬がある場合は、服用前に必ず確認してください。
併用に注意すること
交感神経抑制薬(レセルピンなど)
レセルピンなどの交感神経を抑制する薬と併用すると、ビセレクトの作用が強まりすぎて過度な血圧低下や徐脈を引き起こすおそれがあります。
- 併用中は定期的に血圧と脈拍を確認してください
- めまいやふらつきが強くなった場合は早めに医師に相談してください
カルシウム拮抗薬(ベラパミル、ジルチアゼムなど)
心臓の刺激伝導系に作用するカルシウム拮抗薬と併用すると、徐脈や房室ブロックなどの心臓への影響が強まることがあります。
- 心電図検査で異常が指摘されていないか確認してください
- 動悸や脈の乱れを感じた場合は速やかに医師に相談してください
血糖降下薬(インスリン、トルブタミドなど)
β遮断薬は低血糖時の頻脈(動悸)などの初期症状を隠してしまうことがあるため、低血糖に気づきにくくなるおそれがあります。
- 糖尿病の治療中の方は血糖値のモニタリングをこまめに行ってください
- 冷汗や手の震えなど、低血糖のサインに十分注意してください
クラスI・クラスIII抗不整脈薬
抗不整脈薬との併用により、心臓の刺激伝導を過度に抑制し、不整脈や徐脈が悪化するおそれがあります。
- 併用する場合は心電図による定期的な観察が必要です
- 脈が極端に遅くなった場合はすぐに医師に連絡してください
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs:インドメタシンなど)
NSAIDsにはナトリウムや水分の貯留作用があり、ビセレクトの降圧効果を弱めてしまうことがあります。
- 市販の風邪薬や痛み止めにもNSAIDsが含まれていることがあるため注意してください
- 痛み止めが必要な場合は、アセトアミノフェンを選ぶと影響が少なくなります
ビセレクトの注意事項
- 長期間服用する場合は、定期的に心機能検査(脈拍、血圧、心電図、胸部X線など)を受けてください
- 狭心症の方は服用を急に中止しないでください。症状が悪化するおそれがあります
- 手術を受ける場合は、手術の48時間前までに服用を中止することが望ましいとされています
- 服用中にめまいやふらつきを感じた場合は、自動車の運転や危険を伴う機械の操作をしないでください
- 高齢の方は副作用が現れやすいため、体調の変化に注意しながら服用してください
- 直射日光や高温多湿を避け、涼しい場所で保管してください
ビセレクトのよくある質問
ビセレクトとメインテートの違いは何ですか?
有効成分(ビソプロロールフマル酸塩)と効果は同じです。ビセレクトはインドのインタスファーマシューティカルズが製造するジェネリック医薬品であり、先発薬メインテートと比べて価格が抑えられているのが主な違いです。
ジェネリック医薬品は先発薬と同等の有効性・安全性が確認されたうえで製造されているため、安心して服用できます。
ビセレクトは食事の影響を受けますか?
食事の影響はほとんどありません。空腹時でも食後でも同様の効果が期待できるため、ご自身の生活リズムに合わせて服用してください。
ただし、毎日同じ時刻に服用することで血中濃度が安定しやすくなるため、服用のタイミングを決めておくことが大切です。
ビセレクトの服用を途中でやめても問題ありませんか?
自己判断で急に中止しないでください。β遮断薬を突然やめると、反動で心拍数や血圧が急上昇する「リバウンド現象」が起こることがあります。
特に狭心症の方が急に中止すると、症状が悪化するおそれがあります。減量や中止を検討する場合は、必ず医師の指導のもとで徐々に量を減らしてください。
ビセレクトを飲み忘れたときはどうすればいいですか?
気づいた時点で1回分を服用してください。ただし、次の服用時刻が近い場合は飲み忘れた分を飛ばし、次の通常の服用時刻に1回分を服用します。
2回分を一度にまとめて服用すると、血圧が下がりすぎたり脈拍が遅くなりすぎるおそれがあるため、絶対に避けてください。
ビセレクトの効果が現れるまでどれくらいかかりますか?
服用を始めてから数日〜1週間程度で血圧の降下が確認されることが多いです。連日服用を続けると約5日で血中濃度が安定(定常状態)に達します。
ただし、効果の現れ方には個人差があります。服用を開始してからしばらくは定期的に血圧を測定し、十分な降圧効果が得られているか確認してください。