イミキアドクリーム(尖圭コンジローマ治療薬:ベセルナクリーム ジェネリック)
イミキアドクリームは、尖圭コンジローマを治療する外用薬(塗り薬)です。原因であるウイルスの増加をおさえて、外陰部や肛門周囲にできたイボを改善させる効果が期待できます。免疫能力を高めて感染した細胞を攻撃する作用もあり、再発率の低下にも大きく関係しています。
患部を傷つけずにケアできるため、切除治療が不安な方にもおすすめです。
なお、本ページは薬剤師が執筆しております。
Jun薬剤師資格取得後、CROにて臨床開発業務に従事。現在は複数の調剤薬局でエリアマネージャーを務めながら、医療系メディアにて記事執筆も担当しています。
さらに、医学誌編集経験を持つ看護師が最終確認を行い、医療の専門家による二重のチェック体制で情報の正確性を担保しています。
Ray看護師資格を有し、総合病院で勤務。退職後、出版社に勤務し、医学誌の編集も担当しておりました。
※本ページの初稿は薬剤師が執筆しております。メドノア編集部が必要に応じて加筆・修正を行いますが、その際も情報の正確性と信頼性を損なわないよう細心の注意を払っています。
イミキアドクリームの概要
- 尖圭コンジローマ(性器イボ)の治療薬
- 原因ウイルスの増加をおさえてイボの症状を改善させる
- ウイルスに対する免疫能力を高め、再発を防ぐ
- 外科的な処置をせずに症状を改善できる
イミキアドクリームは、尖圭コンジローマの治療薬です。外陰部や肛門周囲にできたイボ部分に塗ることで、原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)の増殖をおさえて症状をやわらげます。また、感染した細胞への攻撃力も高めて再発を予防する効果も期待できます。
塗り薬のみで完結するため、切除治療のように傷跡が残らないのも特徴です。
| 商品名 | イミキアドクリーム |
|---|---|
| 内容量 | 3包 |
| 効果・効能 | 尖圭コンジローマ(外陰部や肛門周囲に限る) |
| 有効成分 | イミキモド 5% w/w |
| 副作用 | 皮膚障害(潰瘍、ただれ、赤み、腫れ、表皮のはがれなど)、排尿困難 乾燥、出血、疼痛、刺激感、落屑(フケのようなもの)、痔の悪化、倦怠感、筋肉痛 など |
| 形状・剤形 | クリーム |
| ブランド | グレンマークファーマ |
イミキアドクリームはこんな方におすすめ
- 人目を気にせずに尖圭コンジローマを治療したい方
- 切除治療をせず治したい方
- 切除治療時の痛みや傷跡が気になる方
- 再発のリスクを減らしたい方
Jun尖圭コンジローマの治療には切除法や焼灼法などの外科的治療がありますが、痛みをともない傷跡が残る場合があります。
イミキアドクリームは塗り薬のため、外科的治療と比較すると負担が少ない方法といえるでしょう。
また、イミキアドクリームが外科的治療と比較して再発率が低いことが臨床試験で示されています。治療後6ヶ月間の再発率は以下の通りです。
イミキアドクリーム使用:6.0%(6/100例)
外科的治療:23.9%(22/92例)
見えている部分のみの治療である外科的治療に比べて、イミキアドクリームは症状があらわれていない部分にも作用するためと考えられます。再発リスクを減らしたい方にもおすすめです。
イミキアドクリームの有効成分について
イミキアドクリームの有効成分はイミキモドです。日本では、ベセルナクリームとして販売されています。ウイルスの増殖をおさえる作用を持つ物質の産生を促進し、原因ウイルスであるHPVの増加をブロックします。さらに、免疫応答に関与する物質も産生するため、感染した細胞への攻撃力を高める効果も期待できるのです。
ガイドラインでは第一選択治療法としてあげられています。
イミキアドクリームの効果・効能
- 尖圭コンジローマ(外陰部や肛門周囲に限る)
尖圭コンジローマは、HPV-6やHPV-11に感染して発症します。トサカやカリフラワーのようなイボができるのが特徴です。
イミキアドクリームが免疫細胞の受容体に結合すると、INF-αという物質が産生されます。この物質によってHPVの増殖がおさえられると考えられているのです。
さらに、免疫応答に関係する物質(TNF-α、IL-12など)の産生も促して、ウイルス感染した細胞そのものを攻撃する作用もあります。これらの作用によって、尖圭コンジローマの症状を改善させる効果が期待できます。
Jun臨床試験での尖圭コンジローマによるイボの完全消失率は、プラセボ群で11%だったのに対しイミキアドクリームは50%で、有効性が確認されました。
完全に症状が消失するまでには、約2ヶ月程度かかる人が多いというデータがあります。個人差はありますが、早い方では使用開始後2週間で効果があらわれるようです。
治療の選択には、イボの大きさや数なども関係してきます。イボが小さくて少ない場合はイミキアドクリームが適していますが、大きくて多い場合は、外科的処置が優先される場合もあります。
イボの症状が多い、イミキアドクリームを使用しても効果があらわれない場合は受診も検討しましょう。
イミキアドクリームの服用方法・使用方法
| 1回の用量 | 適量 |
|---|---|
| 1日の使用回数 | 1回 |
| 使用間隔 | 週3回 |
| 服用するタイミング | 就寝前 |
使用上の注意
- イボ部分にうすく塗って、クリームが見えなくなるまですり込んでください。多く塗りすぎると皮膚の炎症があらわれやすくなります。
- 塗布した部分を絆創膏やテープなどで密封しないでください。
- 使用後は石けんで手をよく洗いましょう。日光と薬剤が反応して光線過敏症(皮膚の赤み、水ぶくれ)が起きるおそれがあります。
- クリーム塗布後、約6〜10時間後を目安に石けんと水またはぬるま湯で洗い流しましょう。就寝前に使用し、起床後に洗い流す方法をおすすめします。
- 炎症反応が強く出るおそれがあるため、連日の使用は避けて週3回塗布してください。
- 外陰部や肛門周囲以外には使用しないでください。
- 塗布した状態での性行為は避けてください。パートナーへ皮膚症状があらわれる、避妊器具の劣化や破損を引き起こす場合があります。
イミキアドクリームの警告・禁忌・副作用
警告
該当なし
禁忌
- 有効成分であるイミキモドに過敏症を起こしたことがある方
- 尿道、膣内、子宮頸部、直腸、肛門内への使用
副作用
重大な副作用
- 重い皮膚障害(潰瘍、ただれ、赤み、腫れ、表皮のはがれなど)
- 排尿困難
他にも副作用として以下が報告されています。
- 乾燥
- 出血
- 疼痛、刺激感
- 落屑(フケのようなもの)
- 痔の悪化
- 倦怠感
- 筋肉痛
など
イミキアドクリームの他の薬との相互作用
併用しないこと・併用に注意すること
- 該当なし
Jun添付文書の記載はありませんが、以下の薬を使用している場合は皮膚症状が強くあらわれるおそれがあります。
アミノレブリン酸
メトキサレン
メチルアミノレブリン酸外用薬
ポルフィマー
ベルテポルフィン
これらは光線力学療法に使用され、光線過敏症が起きやすい薬剤です。イミキアドも光線過敏症を起こしやすいため、併用したい場合はかかりつけ医への相談をおすすめします。
イミキアドクリームの注意事項
- 慢性移植片対宿主病(慢性GVHD)または自己免疫疾患の方で、症状の悪化が認められた場合は使用を中止してください。
- 免疫抑制の状態(エイズなど)の方は、期待する効果が得られないおそれがあります。
- 妊婦または妊娠している可能性のある方はかかりつけ医に相談しましょう。
- 発熱や筋肉痛など、インフルエンザのような症状があらわれることがあります。症状が出現した場合は使用を中止してください。
- 塗布した部分の色素沈着や脱色があらわれ、元に戻らない場合があります。
- 女性が膣口や尿道口付近にイミキアドクリームを塗布した場合、痛みや腫れが出現し排尿困難になる可能性があります。使用量を守り、イボ部分のみに塗りましょう。
- 仮性包茎など、包皮内に塗布する場合、腫れやただれが起こりやすい傾向にあります。毎日包皮を反転させて清潔を保ってください。
- 原則として、16週間以上の使用は避けましょう。
イミキアドクリームのよくある質問
どれくらい使用すれば効果があらわれますか?
臨床試験の報告によると、早い方で2週間ほどで改善が見られ始め、2ヶ月ほどで効果があらわれる方が多いようです。ただし、効果のあらわれ方には個人差がある点に注意し、再発を防ぐためにも8週間は使用を継続しましょう。
症状によって最長16週間まで治療が必要な場合があります。
使用をやめると再発しやすくなりますか?
改善後すぐに使用を中止すると、皮膚内に残ったウイルスが原因で再発するおそれがあります。
イミキアドクリームは、外科的切除と違ってウイルスそのものにはたらきかけます。正しく使用を継続すれば再発を減らせる可能性が高いと考えられるため、8週間程度は使用を継続するとよいでしょう。
早く効かせたいので毎日塗りたいのですが。
1日1回、週3回の使用で十分な効果があらわれます。毎日塗ると、赤みやただれなどの皮膚症状が強く出るため避けてください。決められた使用方法を守ることが大切です。