クリザンタLS(超低用量ピル:ヤーズ ジェネリック)
クリザンタLSは、ヤーズ配合錠のジェネリック医薬品であり、超低用量ピル(第4世代)に分類されます。主に月経困難症の症状緩和やニキビ改善などに効果が期待でき、女性のQOL向上を目的に用いられる医薬品です。先発品のヤーズと同一成分・同一比率でありながら、コストパフォーマンスに優れています。
なお、本ページは薬剤師が執筆しております。
Yuu総合病院で院内薬剤師として勤務し、糖尿病病棟の担当や患者さん向けの講座開催を経験しました。その後は調剤薬局にて在宅訪問や無菌調剤にも携わり、幅広い現場での知識と実践を積んでいます。
また、食と健康のつながりを深めるため薬膳アドバイザーの資格も取得しています。
さらに、医学誌編集経験を持つ看護師が最終確認を行い、医療の専門家による二重のチェック体制で情報の正確性を担保しています。
Ray看護師資格を有し、総合病院で勤務。退職後、出版社に勤務し、医学誌の編集も担当しておりました。
※本ページの初稿は薬剤師が執筆しております。メドノア編集部が必要に応じて加筆・修正を行いますが、その際も情報の正確性と信頼性を損なわないよう細心の注意を払っています。
クリザンタLSの概要
- ヤーズ配合錠のジェネリック医薬品
- 超低用量ピルでからだへの負担が少ない
- 月経時の下腹部痛、腰痛など月経困難症の改善
- PMS(月経前症候群)やPMDD(月経前不快気分障害)、ニキビの改善にも有効
- 1シート24錠、4日間の休薬期間を設ける
- 副作用リスクが軽減されている
クリザンタLSは、インドの大手製薬会社シプラ(Cipla)が製造販売しています。シプラは、インド・ムンバイに本社を置く1935年創業の大手製薬会社です。世界150カ国以上に医薬品を供給し、品質と安全性に優れたジェネリック医薬品の開発・製造で国際的な信頼を獲得しています。
| 商品名 | クリザンタLS(Crisanta LS) |
|---|---|
| 内容量 | 24錠 |
| 効果・効能 | 月経困難症 |
| 有効成分 | ・ドロスピレノン 3.0mg ・エチニルエストラジオール 0.02mg |
| 副作用 | 頭痛、悪心、不正子宮出血、 まれに血栓症など |
| 形状・剤形 | 錠剤 |
| ブランド | シプラ(Cipla) |
クリザンタLSはこんな方におすすめ
- 月経困難症や生理痛に悩んでいる方
- ニキビやPMS(月経前症候群)を改善したい方
- ヤーズからコストを抑えて乗り換えたい方
- 服用管理をシンプルにしたい方
- 海外の信頼できる低用量ピルを探している方
- コストを抑えつつピルを利用したい方
YuuクリザンタLSは、1日1錠を24日間続けて飲み、4日間休むだけというシンプルな服用スケジュールです。
毎日決まった時間に1錠飲むだけなので、飲み忘れや再開を忘れることが少なく、服用管理がしやすくなっています。忙しい方やピルの管理が苦手な方にも続けやすいでしょう。
クリザンタLSの有効成分について
クリザンタLSの有効成分であるドロスピレノンとエチニルエストラジオールは、服用後に体内で吸収され、脳の視床下部や下垂体に作用します。その結果、排卵を促すホルモン(卵胞刺激ホルモンや黄体形成ホルモン)の分泌が抑制され、卵胞の発育や排卵が起こらなくなります。
卵胞が十分に成熟しなくなることで、子宮内膜を厚くするエストロゲンの分泌も減少し、内膜の増殖も抑えられる仕組みです。子宮内膜が厚くならないため、月経量は少なくなりやすく、加えてプロスタグランジンという発痛物質の分泌も抑えられることで、生理痛の軽減につながります。
さらに、ドロスピレノンは男性ホルモンに似た作用が弱いため、ニキビや多毛といった副作用が生じにくいのも特徴のひとつです。
これらの作用は、通常、服用を始めてからおよそ1週間ほどで現れ始めるとされています。
クリザンタLSの効果・効能
- 月経困難症の改善
- 生理痛の軽減
クリザンタLSは、排卵を抑制し、子宮内膜の増殖を抑えることで月経困難症の改善に効果を発揮します。さらに、排卵を防ぐ作用によって避妊効果が得られ、PMS(月経前症候群)やPMDD(月経前不快気分障害)など月経前の心身の不調にも効果があります。
また、有効成分のドロスピレノンが男性ホルモンの作用を弱めるため、ニキビや多毛症の改善にも有用です。
クリザンタLSの服用方法・使用方法
| 1回の用量 | 1錠 |
|---|---|
| 1日の服用回数 | 1回 |
| 服用間隔 | 24時間ごと |
| 休薬期間 | 4日間(24錠服用後) |
| 服用するタイミング | 決まった時間に服用 |
使用上の注意
- 1シート(24錠)を連続で服用し、その後4日間は休薬
- 休薬期間終了後、次のシートを同様に開始
- 効果を最大限発揮するために毎日同じ時間に服用する
- 嘔吐や激しい下痢が続いた場合、薬の吸収が不十分になることがあるため、その周期は他の避妊法の併用が必要
- 服用後に異常が認められた場合には直ちに服用を中止し、必要に応じて医療機関の受診を検討
飲み忘れた場合の対応
- 前日に1錠飲み忘れた場合:気づいたタイミングですぐに飲み忘れた分を服用し、その日の分は通常通り服用する。
- 2日以上連続で飲み忘れた場合:すぐに直近の飲み忘れ分(1錠)を服用し、その日の分も通常通り服用したあと、翌日からまた1日1錠ずつ服用する。
Yuu月経困難症の軽減効果や避妊効果を十分に得るためには、毎日決まった時間に服用することがとても大切です。飲み忘れが続くと、これらの効果が十分に得られなくなる可能性があります。
また、休薬期間後の服用再開も忘れがちなので、カレンダーでのスケジュール管理やアラームなどを活用して、忘れずに服用してください。
生理日を前後にずらすクリザンタLSの飲み方
生理を早めたい場合
生理を早めたいときは、薬を予定より早く飲み終え、そのまま休薬期間に入ります。休薬を始めてから数日以内に生理(消退出血)が起こります。飲み終えた後は、次の新しいシートから通常通り服用を再開してください。
生理を遅らせたい場合
薬を追加で服用し続けてください。希望する日まで毎日1錠ずつ飲み続け、生理を来させたいタイミングで服用を中止します。その後、7日間の休薬期間に入ると生理が始まります。生理を遅らせる場合は、2シート目の薬を使う必要があるため、事前に準備してください。
YuuクリザンタLSで生理日を調整する場合は飲み方を変えることで可能です。ただし、生理日調整は一時的な対応として行いましょう。頻繁な調整は体への負担になるためおすすめできません。
クリザンタLSの警告・禁忌・副作用
警告
- 血栓症や肝障害など重篤な副作用のリスクがあるため、異常を感じたら直ちに服用を中止し医療機関を受診する特に、脚の急激な痛み腫れ、突然の息切れ、胸痛、激しい頭痛、視力障害、四肢の脱力麻痺などが現れた場合は、すぐに医療機関を受診する
禁忌
- エチニルエストラジオールまたはドロスピレノンに対する過敏症のある方
- エストロゲン依存性悪性腫瘍(乳がん、子宮体がん等)またはその疑いのある方
- 診断の確定していない異常性器出血のある方
- 血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患またはこれらの既往歴がある方
- 前兆を伴う片頭痛のある方
- 心臓弁膜症で肺高血圧症や心房細動のある方、または亜急性細菌性心内膜炎の既往歴がある方
- 糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症などの合併症を伴う糖尿病の方
- 抗リン脂質抗体症候群の方
- 重篤な肝障害や肝腫瘍のある方
- 腎機能障害、副腎不全のある方
- 妊婦または妊娠の可能性がある方、授乳中の方
- 35歳以上で1日15本以上の喫煙者
- 長期間安静状態(手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内)の方
- 妊娠中に黄疸、持続性そう痒症、妊娠ヘルペスの既往歴がある方
副作用
- 吐き気・嘔吐・腹痛・下痢・便秘などの消化器症状
- 頭痛・めまい・眠気などの神経症状
- 不正出血・月経痛・下腹部痛などの生殖器症状
- 乳房の張り・痛み・違和感
- むくみ・体重増加・倦怠感
- 気分変動(イライラ・落ち込みなど)・性欲の変化
- 肌荒れ・発疹
重大な副作用
- 血栓症(脚の痛み・腫れ、突然の息切れ、胸痛、激しい頭痛、視力障害など)
- 肝機能障害(体のだるさ、黄疸、食欲不振など)
Yuu血栓症は重篤な副作用の一つです。
年齢、喫煙、肥満、家族歴などの有無にかかわらず、血栓症が起こることがあります。
下肢の急激な痛み・腫れ、突然の息切れ、胸痛、激しい頭痛、四肢の脱力・麻痺、構語障害、急性視力障害などが現れた場合は、直ちに服用を中止し、救急医療機関を受診してください。
クリザンタLSの他の薬との相互作用
併用しないこと
- オムビタスピル水和物
- パリタプレピル水和物
- リトナピル配合剤(ヴィキラックス配合錠)
これらの薬剤は、クリザンタLSの有効成分の代謝に強く影響し、血中濃度を大きく変動させる可能性があります。そのため、併用すると肝機能障害リスクの副作用が著しく高まるため、絶対に併用しないでください。
併用に注意すること
- 抗てんかん薬(フェノバルビタール、フェニトイン、プリミドン、カルバマゼピン、オクスカルバゼピン、トピラマート等)
- 抗結核薬・抗生物質(リファンピシン、リファブチン、グリセオフルビン等)
- 抗HIV薬(ネルフィナビル、リトナビル、ネビラピン、エトラビリン、ダルナビル、エファビレンツ等)
- セイヨウオトギリソウ(セントジョーンズワート)含有食品
- モダフィニル
- ボセンタン
- バルビツール酸系製剤
- 副腎皮質ホルモン
- 三環系抗うつ薬
- シクロスポリン
- オメプラゾール
- テオフィリン
- チザニジン
- フルコナゾール、ボリコナゾール
- アセトアミノフェン
- サリチル酸系薬剤
- ワルファリン
- ラモトリギン
- モルヒネ
- 血糖降下薬
- Gn-RH誘導体、その他ホルモン剤
- 健康食品・サプリメント全般
これらの薬剤や成分は、クリザンタLSの有効成分の分解を促進または抑制し、効果が低下したり、副作用が強まる可能性があります。特にセイヨウオトギリソウ(セントジョーンズワート)については、健康食品やサプリメントにも含まれるため特に注意が必要です。
クリザンタLSの注意事項
- 飲み忘れると効果が低下するため、飲み忘れがないよう注意してください。
- 服用前に妊娠していないことを確認してください。
- 服用中は血栓症(下肢の急激な痛みや腫れ、突然の息切れ、胸痛、激しい頭痛、視力障害など)に注意し、これらの症状が現れた場合は直ちに服用を中止し医療機関に相談してください。
- 性感染症を予防する効果はありません。性感染症予防にはコンドームの併用が推奨されます。
- 保管は子供の手の届かない場所で、室温で保管し、使用期限を守ってください。
- 服用後4時間以内に嘔吐した場合は、追加で1錠服用することを検討してください。
- 持病がある方や治療中の病気がある方は、必ず主治医にクリザンタLSの服用可否を確認してください。
クリザンタLSのよくある質問
クリザンタLSは避妊目的で使えますか?
先発品ヤーズ配合錠の添付文書では、避妊目的での使用は認められていません。日本国内では、月経困難症などの治療目的でのみの承認です。日本人における避妊目的での有効性や安全性は確認されていないため、「避妊目的で使用しないでください」と記載されています。
一方で、海外では避妊薬として承認・使用されている国もあります。有効成分(エチニルエストラジオールとドロスピレノン)は排卵抑制や子宮内膜への作用により避妊効果があると考えられます。
クリザンタLSを服用すると太る可能性はありますか?
体重が増加する可能性はありますが、多くはむくみや一時的なホルモンバランスの変化によるものです。脂肪が増えるわけではなく、顕著な体重増加は一般的ではありません。
クリザンタLSを服用中に不正出血があった場合は?
服用開始数ヶ月は、体がホルモンバランスに慣れるまで少量の不正出血がみられることがよくあります。この出血は、服用を続けることで多くの場合自然に治まります。
ただし、1週間以上続く、量が多い、強い腹痛を伴う場合は単なるホルモンバランスの変化以外の原因(子宮や卵巣の病気、貧血、感染症など)が隠れている可能性もあるため、自己判断せず医療機関を受診してください。
クリザンタLSを服用すると妊娠できなくなりますか?
はい、一般的に低用量ピルは服用をやめると排卵が再開し、妊娠できるようになります。
日本産科婦人科学会などのガイドラインでも、ピルを中止した後の妊娠率はピルを使っていない女性と同じで、将来の妊娠に影響はないとされています。
ほとんどの方が服用をやめてから数ヶ月以内に妊娠が可能な状態に戻ります。