アダフェリン(ニキビ治療薬:ディフェリン ジェネリック)
アダフェリンは、アダパレン0.1%を有効成分とする尋常性ざ瘡(ニキビ)治療用の外用ジェル剤です。先発薬ディフェリンゲル(Differin Gel)と同じ有効成分を同濃度で含有するジェネリック医薬品で、表皮の角化細胞の分化を抑制し、毛穴の詰まりを解消してニキビの発生を抑えます。
1日1回、就寝前に洗顔・保湿後に薄く塗布するだけで使用でき、12歳以上の方が対象です。製造元はガルデルマ(Galderma)のインド法人であるガルデルマ・インディア(Galderma India Pvt. Ltd.)です。
先発薬ディフェリンの開発元と同一グループ企業が製造するジェネリック医薬品であり、先発薬と比べて経済的に治療を続けられる点がメリットといえるでしょう。
なお、本ページは薬剤師が執筆しております。
Atsu薬剤師資格をもち、現在でも調剤薬局で勤務しています。また医療雑誌の編集にも携わっております。
さらに、医学誌編集経験を持つ看護師が最終確認を行い、医療の専門家による二重のチェック体制で情報の正確性を担保しています。
Ray看護師資格を有し、総合病院で勤務。退職後、出版社に勤務し、医学誌の編集も担当しておりました。
※本ページの初稿は薬剤師が執筆しております。メドノア編集部が必要に応じて加筆・修正を行いますが、その際も情報の正確性と信頼性を損なわないよう細心の注意を払っています。
アダフェリンの概要
- 先発薬ディフェリンゲル(Differin Gel)のジェネリック医薬品で、有効成分アダパレン0.1%を配合
- 尋常性ざ瘡(ニキビ)の治療薬として、炎症性・非炎症性の両方の皮疹に効果が期待できる
- 1日1回就寝前に塗布するだけの簡便な使用方法
- トレチノインに比べて皮膚への刺激が少なく、光や酸素に対して化学的に安定している
- ガルデルマ(Galderma)製造で、先発薬と比べて経済的に治療が可能
アダフェリンの製造元はガルデルマ・インディア(Galderma India Pvt. Ltd.)です。親会社のガルデルマ(Galderma)はスイスに本社を置く皮膚科領域に特化したグローバル製薬企業で、先発薬ディフェリンの開発元でもあります。
皮膚科治療薬において世界的に高い信頼性を有する企業グループです。
| 商品名 | アダフェリン(Adaferin) |
|---|---|
| 内容量 | 15g |
| 効果・効能 | 尋常性ざ瘡(ニキビ) |
| 有効成分 | アダパレン(Adapalene)0.1% |
| 副作用 | ・皮膚乾燥 ・落屑(皮むけ) ・紅斑(赤み) ・そう痒症(かゆみ) ・刺激感 |
| 形状・剤形 | ジェル剤(外用) |
| ブランド | ガルデルマ(Galderma) |
Atsuアダフェリンは、先発薬ディフェリンゲルと同じ有効成分アダパレンを同濃度(0.1%)で含有するジェネリック医薬品です。
有効成分が同一であるため、期待される治療効果や安全性のプロファイルに大きな差はありません。
アダフェリンはこんな方におすすめ
- 繰り返すニキビを外用薬で根本から治療したい方
- 白ニキビや黒ニキビなど初期段階のニキビを予防したい方
- トレチノイン(レチンA等)で肌荒れが強く出た経験がある方
- 先発薬ディフェリンゲルと同等の効果をより経済的に得たい方
- 1日1回の塗布で手軽にニキビ治療を続けたい方
アダフェリンの有効成分について
アダフェリンの有効成分はアダパレン(Adapalene)です。ナフトエ酸誘導体であり、レチノイド様の作用を持つ合成化合物です。厳密にはレチノイドそのものとは構造が異なりますが、薬理作用の面からレチノイド類似薬として分類されています。
アダパレンが受容体に結合すると、表皮の角化細胞の分化が抑制されます。これにより毛穴の角栓形成が抑えられ、非炎症性皮疹(白ニキビ・黒ニキビ)と炎症性皮疹(赤ニキビ)の両方を減少させることにつながるのです。
さらに、アダパレンには抗炎症作用も確認されています。炎症を引き起こすアラキドン酸代謝経路(リポキシゲナーゼ経路)を抑制するため、ニキビの赤みや腫れの軽減にも効果が期待できます。
Atsuアダパレンはレチノイン酸受容体の中でもRARγに選択的に結合するという特徴を持っています。
RARγは表皮の角化細胞に多く発現している受容体であり、ニキビの原因となる毛穴の角栓形成に的確にアプローチできるのが強みです。
また、トレチノインが光や酸素によって分解されやすいのに対し、アダパレンは化学的に安定しているため、常温保管が可能で使用時の取り扱いも容易でしょう。
こうした安定性の高さは、日常的にニキビ治療を継続するうえで実用的なメリットといえます。
アダフェリンの効果・効能
- 尋常性ざ瘡(ニキビ):非炎症性皮疹(白ニキビ・黒ニキビ)と炎症性皮疹(赤ニキビ・膿ニキビ)の両方を改善
アダパレンのニキビ治療効果は臨床試験でも確認されています。国内で実施された尋常性ざ瘡を対象とした二重盲検比較試験では、アダパレンゲル群の総皮疹数の減少率は63.2%で、基剤群(36.9%)と比較して有意に優れた結果が報告されました。
効果は使用開始から約1〜2週間で徐々に現れ始めますが、十分な改善を実感するまでには最低3ヶ月の継続使用が目安とされています。最長12ヶ月まで使用が可能です。
なお、使い始めの2〜4週間は一時的にニキビが増えたように見えることがあります。これは、アダパレンの角質剥離作用により毛穴の奥に潜在していた微小面ぽう(目に見えない初期のニキビ)が表面化する過程で生じると考えられており、一般的に「レチノイド反応」や「好転反応」と呼ばれることがあります。
治療を中断すべきサインではなく、薬が正常に作用している経過と捉えてよいでしょう。
アダフェリンの使用方法
| 1回の使用量 | 適量(顔全体の場合は人差し指の第一関節の長さ、約0.5g) |
|---|---|
| 1日の使用回数 | 1回 |
| 使用のタイミング | 就寝前(洗顔・保湿後) |
| 使用期間 | 最低3ヶ月を目安に継続(最長12ヶ月) |
使用手順
- 洗顔する:低刺激性の洗顔料で顔を洗い、タオルで水分をしっかり拭き取ります
- 保湿する:低刺激性の保湿剤を塗布し、肌のバリア機能を保ちます
- 適量を塗布する:保湿剤が肌になじんだ後、アダフェリンを患部に薄く均一に塗り広げます
- 手を洗う:塗布後は手に残ったジェルを石けんで洗い流してください
使用上の注意
- 眼、口、鼻の周囲や粘膜には塗布しないでください
- 切り傷、すり傷、湿疹のある部位への使用は避けてください
- 24時間以内に2回以上塗布しないでください
- 日焼けした肌には使用を控えてください
- 使用中は紫外線対策(日焼け止め・帽子等)を徹底してください
Atsu塗布前に保湿剤を使用することが、アダパレンによる副作用を軽減するための重要なポイントです。保湿によって肌のバリア機能が高まり、乾燥や刺激感が緩和されます。
塗る量の目安は「顔全体で人差し指の第一関節の長さ(約0.5g)」です。
薄く均一に伸ばすだけで十分な効果が期待できるため、多く塗ったからといって効果が高まるわけではありません。
むしろ過剰な塗布は刺激を強めるおそれがあるので注意してください。
また、アダパレンは「ニキビのある部分だけ」ではなく、ニキビができやすい範囲全体に塗布するのが基本です。これは目に見えない微小面ぽうの段階からニキビの発生を予防する効果があるためです。
アダパレンとトレチノインの違い
アダパレンとトレチノインはどちらもレチノイド系のニキビ治療薬ですが、いくつかの重要な違いがあります。
| 比較項目 | アダパレン (アダフェリン) | トレチノイン (Aレットジェル等) |
|---|---|---|
| 適応 | 尋常性ざ瘡(ニキビ) | 尋常性ざ瘡、シミ、肝斑 |
| 受容体選択性 | RARγ選択的 | RAR全般に結合 |
| 皮膚刺激 | 比較的少ない | 強い(レチノイド反応が出やすい) |
| 化学的安定性 | 光・酸素に安定 | 光・酸素で分解されやすい |
| 保管 | 常温保管可能 | 冷蔵保管が望ましい |
| 使用開始時の反応 | 穏やかな場合が多い | 皮むけ・赤みが強く出やすい |
初めてレチノイド系のニキビ治療薬を使用する方には、皮膚刺激が比較的少ないアダパレンが適しています。一方、シミや肝斑の改善も目的とする場合は、適応範囲の広いトレチノインが選択肢となります。
アダフェリンの警告・禁忌・副作用
禁忌(使用できない方)
- アダパレンまたはアダフェリンに含まれる成分に対して過敏症の既往歴がある方
- 妊娠中または妊娠の可能性がある方
主な副作用
アダフェリンの使用開始後、以下の副作用が現れることがあります。これらは使用開始から2週間以内に出現し、通常1ヶ月以内に治まる一過性の反応です。
| 副作用 | 頻度 | 症状 |
|---|---|---|
| 皮膚乾燥 | 5%以上 | 塗布部位がカサつく・つっぱる |
| 落屑(皮むけ) | 5%以上 | 薄い皮がむける |
| 紅斑(赤み) | 5%以上 | 塗布部位が赤くなる |
| そう痒症 | 5%以上 | 塗布部位のかゆみ |
| 湿疹 | 0.1〜5% | 湿疹様の皮膚変化 |
| 接触皮膚炎 | 0.1〜5% | かぶれ |
| 蕁麻疹 | 0.1〜5% | じんましん |
使用を中止すべき場合
以下の症状が現れた場合は使用を中止し、医師に相談してください。
- 強い腫れや水疱が生じた場合
- 広範囲にわたる蕁麻疹が出た場合
- 副作用の症状が1ヶ月以上改善しない場合
Atsu使い始めに皮むけや赤みが出ると不安になる方は少なくありませんが、これはアダパレンの角質剥離作用による一過性の反応(レチノイド反応)であり、多くの場合、使用開始から1ヶ月程度で軽減していきます。
症状がつらい場合は、使用頻度を一時的に2〜3日に1回に減らしたり、保湿剤を普段より多めに塗布するなどして対処してください。
こうした調整を行いながら徐々に肌を慣らしていくのが、治療を中断せずに続けるコツです。
ただし、強い痛みや水疱を伴う場合は、レチノイド反応ではなく薬剤に対するアレルギー(接触皮膚炎)の可能性があります。その場合は直ちに使用を中止し、皮膚科を受診してください。
アダフェリンの他の薬との相互作用
アダフェリンは外用薬であり、皮膚から体内へ吸収される量はごくわずかです。そのため、内服薬との相互作用が臨床上問題になることはほとんどありません。ただし、以下の外用薬との併用には注意が必要です。
併用に注意すること
刺激性のある外用薬・化粧品
ピーリング剤やAHA・BHA含有製品、アルコール含有化粧水などは、アダパレンと同時に使用すると皮膚への刺激が過度に強くなることがあります。
- サリチル酸やグリコール酸を含むピーリング製品との併用は避けてください
- アルコール含有量の高い化粧水やトナーの使用は控えてください
他のレチノイド製剤
トレチノイン(Aレットジェル等)やタザロテンなど、他のレチノイド系外用薬との重複使用は過剰な皮膚刺激を引き起こします。
- アダフェリンと他のレチノイド外用薬は同時に使用しないでください
- 切り替える場合は、前の薬剤を数日間中止してから開始してください
光感受性を高める薬剤
テトラサイクリン系抗生物質やフルオロキノロン系抗菌薬などの内服薬は、光感受性を高める作用があります。
- これらの薬剤を内服中の方は、アダフェリンとの併用により日光過敏症のリスクが高まるため、紫外線対策をより徹底してください
アダフェリンの注意事項
- 紫外線対策は必須です。アダパレンは角質層に影響を与えるため、使用中は紫外線への感受性が高まります。日中はSPF30以上の日焼け止めを塗り、外出時は帽子や日傘を併用してください
- 妊娠中または妊娠の可能性がある方は使用しないでください
- 授乳中の方は、使用の可否を医師に確認してください
- 12歳未満の方への使用は十分な臨床データがないため、医師に相談してください
- 眼に入った場合は直ちに流水で十分に洗い流してください
- 直射日光を避け、常温で保管してください
アダフェリンのよくある質問
アダフェリンと先発薬ディフェリンゲルの違いは何ですか?
有効成分アダパレンを同じ濃度(0.1%)で含有するジェネリック医薬品です。効果や安全性に差はなく、基剤の成分がわずかに異なる場合がありますが、治療効果に影響を与えるものではありません。
ジェネリック医薬品のため、先発薬と比べて経済的にニキビ治療を続けられるのが大きなメリットです。
使い始めに肌荒れが起きましたが、使用を続けてよいですか?
乾燥・皮むけ・赤みなどの軽度な症状であれば、使用を継続して問題ありません。これらはアダパレンが正常に作用しているサインであり、通常1ヶ月以内に治まります。
ただし、強い痛みや水疱、広範囲の蕁麻疹が現れた場合は、アレルギー反応の可能性があるため、すぐに使用を中止し医師に相談してください。
効果が出るまでにどのくらいかかりますか?
使用開始から約1〜2週間で変化が現れ始め、十分な改善を実感するには最低3ヶ月の継続使用が目安です。国内の臨床試験では、12週間の使用でアダパレンゲル群の総皮疹数が63.2%減少したと報告されています。
使い始めの2〜4週間は一時的にニキビが増えたように見えることがありますが、これは正常な経過です。途中でやめずに継続してください。
朝に塗布してもよいですか?
朝の使用は避け、就寝前に塗布してください。アダパレン自体は光に対して安定していますが、塗布後に紫外線を浴びると皮膚刺激が強まるおそれがあります。
また、日中はSPF30以上の日焼け止めを必ず使用してください。紫外線対策を徹底することで、治療効果を損なわずにニキビ改善を進められます。
アダフェリンに関連する添付文書等の参考資料
アダフェリンの有効成分アダパレン(外用)に関する、公的機関の医薬品情報を以下にまとめました。