ハイボース(ダイエット・糖尿病薬:グルコバイ ジェネリック)
ハイボースは、2型糖尿病の食後過血糖を改善するα-グルコシダーゼ阻害薬「グルコバイ」のジェネリック医薬品で、有効成分アカルボースを含有する経口血糖降下薬です。食事に含まれる糖質の分解・吸収を遅らせることで、食後の急激な血糖値上昇を抑えます。
先発薬グルコバイと同一の有効成分・用量で製造されているため、同等の治療効果が期待できるのが特徴です。なお、アカルボースの承認上の適応は糖尿病における食後過血糖の改善であり、食事療法や運動療法で十分な効果が得られない場合に使用されます。
食事由来の糖質の吸収を遅らせる作用から体重管理への応用が期待されることもありますが、「肥満症」そのものが承認適応に含まれているわけではない点にご留意ください。
なお、本ページは薬剤師が執筆しております。
Atsu薬剤師資格をもち、現在でも調剤薬局で勤務しています。また医療雑誌の編集にも携わっております。
さらに、医学誌編集経験を持つ看護師が最終確認を行い、医療の専門家による二重のチェック体制で情報の正確性を担保しています。
Ray看護師資格を有し、総合病院で勤務。退職後、出版社に勤務し、医学誌の編集も担当しておりました。
※本ページの初稿は薬剤師が執筆しております。メドノア編集部が必要に応じて加筆・修正を行いますが、その際も情報の正確性と信頼性を損なわないよう細心の注意を払っています。
ハイボースの概要
- 先発薬グルコバイと同じ有効成分アカルボースを含有するジェネリック医薬品
- 食後の急激な血糖値上昇(食後過血糖)を抑え、2型糖尿病の血糖コントロールを改善する
- 食事由来の糖質の吸収を遅らせる作用があり、体重管理の補助としても注目されている
- インドの製薬企業ヒーリングファーマが製造・販売
ハイボースの製造元はヒーリングファーマ(Healing Pharma)です。インドに拠点を置く製薬企業で、品質の高いジェネリック医薬品の製造に定評があります。
| 商品名 | ハイボース |
|---|---|
| 内容量 | 100錠 |
| 効果・効能 | ・2型糖尿病における食後過血糖の改善 |
| 有効成分 | アカルボース 50mg |
| 副作用 | ・放屁(おなら) ・腹部膨満感 ・腹痛 ・下痢 ・便秘 ・吐き気 ・頭痛 ・めまい ・肝機能検査値の上昇 |
| 形状・剤形 | 錠剤 |
| ブランド | Healing Pharma(ヒーリングファーマ) |
ハイボースはこんな方におすすめ
- 食事療法や運動療法だけでは血糖値が十分に下がらない方
- 食後の血糖値の急上昇が気になっている方
- グルコバイと同等の効果をより手頃な価格で求めている方
- 食事由来の糖質の吸収を穏やかにし、体重管理にも役立てたい方
- 2型糖尿病の長期的な血糖コントロールを目指している方
ハイボースの有効成分について
ハイボースの有効成分であるアカルボースは、α-グルコシダーゼ阻害薬に分類される経口血糖降下薬です。小腸粘膜に存在するα-グルコシダーゼおよび膵液中のα-アミラーゼの働きを阻害し、食事に含まれる糖質(デンプンなどの多糖類および二糖類)の分解を遅らせます。
この作用により食後の急激な血糖値上昇が抑えられ、血糖値のピークが緩やかになります。食後血糖値の改善を通じて、糖尿病の長期的な血糖コントロールに役立つ薬剤です。
Atsuアカルボースはα-グルコシダーゼおよびα-アミラーゼを阻害することで、デンプンや二糖類(ショ糖・麦芽糖など)の分解を遅らせる薬です。
すでにブドウ糖(単糖類)の状態で含まれている食品や飲料の吸収には影響しないため、低血糖時の補正にはブドウ糖を使用する必要があります。
先発薬グルコバイの承認時臨床試験では、1日300mg投与で有用度は、有用以上は10/17例(58.8%)となっています(グルコバイ錠 添付文書)。
ハイボースはグルコバイと同等の効果が期待できるジェネリック医薬品であり、コストを抑えたい方にとって選択肢の一つとなるでしょう。
ハイボースの効果・効能
- 2型糖尿病における食後過血糖の改善
ハイボースは、食事療法や運動療法を行っても血糖コントロールが十分でない場合、または他の経口血糖降下薬やインスリン製剤を使用しても効果が不十分な場合に使用されます。
食後の急激な血糖値上昇を繰り返すことは、動脈硬化のリスクを高める要因の一つとして知られています。ハイボースで食後血糖値の上昇を緩やかにすることで、長期的な血管合併症のリスク軽減にも寄与する可能性が研究で示唆されています(STOP-NIDDM試験等)。
ハイボースの服用方法・使用方法
| 1回の用量 | 通常2錠(アカルボースとして100mg) |
|---|---|
| 1日の服用回数 | 3回(朝食・昼食・夕食) |
| 服用するタイミング | 食直前 |
| 開始用量 | 1回1錠(50mg)から開始し、忍容性を確認のうえ増量 |
| 1日の上限 | 6錠(300mg) |
1箱100錠入りのため、1回2錠・1日3回の通常用量で約16日分に相当します。水またはぬるま湯と一緒に服用してください。
使用上の注意
- 必ず食直前に服用してください。食後に服用すると十分な効果が得られません
- 初回は1回50mg(1錠)から開始し、消化器症状(腹部膨満感など)の有無を確認してから増量してください
- 年齢や症状に応じて用量を調整する場合は、主治医にご相談ください
- 飲み忘れた場合は、次の食事の直前に通常の用量を服用してください。前回分と合わせて服用しないでください
Atsuハイボースは必ず食直前に服用してください。
「食直前」とは食事を摂る直前(おおむね5分以内)を指し、食事と一緒に小腸へ届くことで糖質の分解を遅らせる仕組みです。
食後に服用しても十分な効果は得られません。
服用開始時は1回50mg(1錠)から始め、消化器症状の有無を確認しながら徐々に増量するのが一般的な方法です。
毎食の直前に服用する習慣をつけることが、血糖コントロールを安定させるうえで最も大切なポイントといえるでしょう。
ハイボースの効果を引き出すポイント
ハイボースは食事に含まれる糖質の分解を遅らせる薬であり、食事療法との併用が前提です。薬だけに頼るのではなく、日常の食生活を見直すことで血糖コントロールの改善効果がより高まります。
- 食物繊維を多く含む食品を積極的に摂取する:野菜・海藻・きのこ類は糖の吸収を穏やかにする
- 食べる順番を意識する:野菜やたんぱく質を先に食べてから炭水化物を摂ると、食後血糖値の上昇がさらに緩やかになる
- 過食を避け、腹八分目を心がける:糖質の総量を抑えることで薬の効果を補完できる
また適度な運動を継続することも重要です。ウォーキングなどの有酸素運動は筋肉でのブドウ糖消費を促し、血糖値の低下に直接寄与します。食事療法・運動療法・薬物療法の三本柱を組み合わせることで、より安定した血糖管理が実現できるでしょう。
ハイボースの警告・禁忌・副作用
警告
- 海外において、アカルボース製剤の服用中に劇症肝炎の報告があります。服用開始後6〜12ヶ月は肝機能検査を受けることが望ましいです
- 低血糖が発現した場合は必ずブドウ糖を摂取してください。砂糖(ショ糖)ではアカルボースの作用により分解・吸収が遅れるため、十分な効果が得られない場合があります
禁忌(使用できない方)
- アカルボースに対し過敏症の既往歴がある方
- 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡または前昏睡の方
- 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある方
- 妊婦または妊娠している可能性のある方
副作用
ハイボースの副作用の多くは消化器に関する症状です。糖質の分解が遅れることで未消化の二糖類が腸管に留まるため、腸内細菌による発酵が起こりやすくなります。
- 主な副作用:放屁(おなら)、腹部膨満感、腹痛、下痢、便秘、吐き気
- その他:頭痛、めまい、肝機能検査値の上昇
- 低血糖(頻度0.1%未満):アカルボース単独では低血糖のリスクは低いとされていますが、他の血糖降下薬やインスリン製剤と併用する場合は注意が必要です
Atsu放屁や腹部膨満感は服用初期に多く見られますが、継続するうちに身体が慣れて軽減する傾向にあります。
症状が強い場合は1回50mgの少量から開始し、1〜2週間かけて徐々に増量する方法が有効です。
アカルボース単独では低血糖を起こすリスクは低いものの、他の糖尿病用薬やインスリン製剤と併用している場合は低血糖に十分ご注意ください。
低血糖の症状(冷や汗、動悸、手の震え、強い空腹感など)が出た場合は、砂糖ではなく必ずブドウ糖を摂取してください。
アカルボースは砂糖(ショ糖)の分解も遅らせるため、砂糖では血糖値の回復に時間がかかります。
ブドウ糖は薬局やドラッグストアで購入可能ですので、併用薬がある方は常に携帯しておきましょう。
ハイボースの他の薬との相互作用
併用に注意すること
糖尿病用薬(SU薬・ビグアナイド系・インスリン製剤等)
スルホニルウレア系薬剤、ビグアナイド系薬剤、インスリン製剤、ピオグリタゾン、ナテグリニド、ミチグリニドなどの糖尿病用薬との併用により、低血糖のリスクが高まります。
- 血糖降下作用が増強され、低血糖症状が発現しやすくなる
- 低血糖が発現した場合はブドウ糖を摂取すること
- 用量調整が必要な場合は主治医にご相談ください
血糖降下作用を増強する薬剤
β遮断剤、サリチル酸剤、モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤などは、アカルボースの血糖降下作用を増強する可能性が指摘されています。
- 併用により低血糖のリスクが高まる場合がある
- これらの薬を服用中の方は事前に主治医にお伝えください
血糖降下作用を減弱する薬剤
アドレナリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモンなどは血糖値を上昇させる作用があるため、アカルボースの効果を弱めるおそれがあり注意が必要です。
- ハイボースの血糖降下作用が十分に発揮されない場合がある
- 用量の見直しが必要になる可能性がある
ジゴキシン
強心薬のジゴキシンはアカルボースとの併用により、ジゴキシンの血中濃度が変動する可能性が報告されています。
- ジゴキシンを服用中の方は必ず主治医に申告してください
- 血中濃度のモニタリングが必要になる場合がある
消化管に作用する薬剤
ラクツロース、ラクチトール水和物、炭水化物消化酵素製剤(ジアスターゼなど)は、ハイボースの効果に影響を与える可能性があります。
- ラクツロースやラクチトール水和物との併用で、腸内ガスの発生が増加し消化器症状が悪化する場合がある
- 消化酵素製剤はアカルボースの糖分解抑制作用を弱める可能性がある
ハイボースの注意事項
- 他の糖尿病用薬やインスリン製剤を使用中の方は、低血糖に備えてブドウ糖を常に携帯してください
- 開腹手術や腸閉塞の既往歴がある方は、消化器症状が悪化する可能性があるため主治医にご相談ください
- 重篤な肝機能障害または腎機能障害のある方は慎重な投与が必要です
- 高齢者(65歳以上)は生理機能の低下により副作用が出やすいため、少量から開始することが望ましいです
- 高温多湿や直射日光を避け、小さなこどもの手が届かない場所に保管してください
- 使用期限を過ぎた製品は使用しないでください
ハイボースのよくある質問
ハイボースは食後に飲んでも効果がありますか?
食後に服用しても十分な効果は得られません。ハイボースは食事と一緒に小腸へ届くことで糖質の分解を遅らせる薬です。
そのため必ず食直前(食事を摂る直前)に服用する必要があります。飲み忘れた場合は、次の食事の直前に通常の用量を服用してください。
ハイボースの副作用であるおならや腹部膨満感はどのくらい続きますか?
放屁や腹部膨満感は服用開始から数週間で最も多く見られ、継続するうちに徐々に軽減するのが一般的です。
これは未消化の糖質が腸内細菌によって発酵されるために起こる症状であり、身体が薬に慣れることで自然に軽減していきます。症状が強い場合は1回50mgからの少量開始が有効です。
ハイボースで低血糖が起きた場合はどうすればよいですか?
低血糖の症状(冷や汗、動悸、手の震え、強い空腹感など)が出た場合は、砂糖ではなくブドウ糖を摂取してください。
アカルボースは砂糖(ショ糖)の分解も遅らせるため、砂糖を摂取しても血糖値の回復が遅れる場合があります。ブドウ糖は薬局やドラッグストアで購入できるため、常に携帯しておくことが望ましいでしょう。
ハイボースはダイエット目的で使用できますか?
アカルボースの承認上の適応は糖尿病における食後過血糖の改善であり、「肥満症」は日本での承認適応には含まれていません。ただし食事に含まれる糖質の吸収を遅らせる作用があるため、結果として体重管理の補助につながる可能性は考えられます。
しかし、脂肪を直接燃焼させる薬ではありません。食事療法や運動療法と組み合わせて使用することで、より効果的な体重管理が期待できるでしょう。
ハイボースとグルコバイの違いは何ですか?
有効成分(アカルボース)と用量は同一であり、効果・副作用ともに同等です。違いは製造元と価格にあります。
グルコバイはバイエル社(Bayer)が製造する先発薬であり、ハイボースはヒーリングファーマが製造するジェネリック医薬品です。ジェネリック医薬品のため、先発薬と比べて手頃な価格で購入できます。